東へ
bjorn

触れそうに近かったあの日
話の接ぎ穂は見つからなくて
別れた後に思い出し
改札の向こうを振り返る

夜毎広がる星空のように
寄せては返す波のように
君みたいな人が現れて
私のような誰かが憧れて

いずれ人波に消える君の
残した文字だけ抱きしめた
君はきっと忘れてしまう
その眼差しはずっと遠くて

駅のホームに下りたあと
君の街へ吹く風と
東に向かう雲に祈るよう
見つけた言葉は手放して


自由詩 東へ Copyright bjorn 2007-06-17 21:56:44
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