ピエロ。
もののあはれ

目が覚めたら朝が来ました
目が覚めても朝が来ました

昨日と同じ今日が怖いので
今日と違う明日が恐ろしいので

僕はバリアを張って僕を弾いてしまいます
僕らはオーラを発して僕らを放してしまいます

優しさでしか優しさを開けないのなら
悲しさでは悲しさしか開けないのかな

でもそれがほんとうだったとしても
開け放った朝の向こう側は

悲しさも優しさへと開いてゆくんだよ
全てを優しさへと開いてゆくんだよ

だから僕は今日もあっちにいったりこっちにいったり
だから僕らは真剣に滑ったり転んだり転がったりしています

それでも目が覚めた朝の向こうから
悲しさが悲しさを開いてくるのでしょうから

星と涙と僕と僕らが
リクルリクルと陽気で滑稽に開き続けます

僕の全てが優しさに優しく開いてゆくように
僕らの全てに優しさが優しく開いてゆくように







自由詩 ピエロ。 Copyright もののあはれ 2007-06-11 20:46:45
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