ガランドウ
七尾きよし

たとえてみるならガランドウ
気分でいえばそんなからっぽなはずが
石ころコトリ落ちていく空間もないほどに
枯れ枝はりめぐらされた
小宇宙、胸の中

新しい夢追うごとに
芽吹きの季節のたびに
ところ狭しと枯れ木は倒れ積み重なり
胴の中、蜘蛛の巣のように
ウズメテク夢の墓場

かつて幹の中を
流れていたあたたかい血の流れ
恋しくてたまらないと亡霊たち、こだまする
ガランドウよく響く
ぼくは夢追うガランドウ



(一部改編して再アップ)


自由詩 ガランドウ Copyright 七尾きよし 2007-06-09 01:09:45
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