佐藤(仮)
虹村 凌

俺はずっとひとりだった
佐藤(仮)とサッカーをやるまで
俺は佐藤(仮)とサッカーをした事が無い
そもそも佐藤(仮)がサッカーをしているのを見た事が無い
だから佐藤(仮)がサッカー出来るのかすら知らない

けれど俺は一人だった
ゴルゴ13みたいに一人だった
ジョジョを読む時のように一人だった
ジョジョリアスレヴォリューション
六甲の美味しい水は何故なぜ美味しい?
佐藤(仮)が愛飲する水は何故なぜ美味しい?

助けてくれなんて言うもんか
と思っていたけど忘れてしまった
つまり言ってしまった
勘弁してくれ18の時の俺よ

白馬の王子様になれなかったら
あンたが気付く頃にゃ
白馬の御爺様かもな
まぁお前がイイ女だって事は俺が一番よく知ってるぜ

そんな事を考えていたら
佐藤(仮)の蹴ったボールが空を舞った
それが詩だと思った三日前の夕暮れでした


自由詩 佐藤(仮) Copyright 虹村 凌 2007-06-03 00:45:34
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