じゃじゃんがら
虹村 凌

ロテイトザロリィタガァル
特に意味は無いメスドアップマイブレイン
むしゃくしゃしてやったら
無茶苦茶に殴られて滅茶苦茶痛かった
だからキスしてくれ激しく
優しさのあるキスなんて要らない
フレンチなじゃない僕等のジャパニィズキス
恥じらいながら舌を絡める
セックスの無いまま湿った添い寝を
しようと思う満員電車の中で
降りたら忘れる
狭いロータリー
幾千の人々
知らない女

その中でエピタフみたいな顔をした女の脇を
キングクリムゾンみたいな顔をして走り抜ける
誰もその滑稽さに気付かない
気付かない奴等を滑稽だと笑う俺もまた滑稽な烏骨鶏
つまりチキンであり即ち臆病者
都市伝説に埋もれる
ダイナモで事足りる生活なんぞを謳歌するか若者よ
全く薄いったら無い
目が段々と閉じていく

寸止め

薄く開けた目の向こうで
俺の財布を盗んだ奴がうつむいて手を挙げている
教師は頷き微笑む
俺はお前も教師も許さない
ケツの毛一本すら許さない残さない
己の陰毛とケツ毛を全て自分で喰らえ
肋骨を取り除いてやろう
だから己を慰めるが良い

己を慰める女を見ていた
デパートの個室便所の中で
けたたましく鳴り響く
電話の着信音を聞いて
まるで昨日の様に思い出した
うずくまって泣いた喚いた咽せた眠った
誰もこの涙を拭う指を持たない
ましてや君が
君が

君が何だと言うのだろう
手を繋いで橋を渡る男女を眺めて
口から吐き出す煙の行方を知る物は無く


自由詩 じゃじゃんがら Copyright 虹村 凌 2007-05-18 19:24:15
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