小さな子
狩心

★ 〜 ★★★★★ と書いた時に君は、
〜 の部分を ★★ ★★★ ★★★★ と解読する。想像する。
君は、「鳥」は「飛ぶ物」だと思い込んでいる。
君は君を君だと思っているね。思っている。感じている?

 ↓ 
 ↓
 ↓
 ☆ →   ★

☆ はどこか分からない場所から落ちて来た。
☆ は矢印方向に水平に移動して ★ に衝突すると思うか?
君は ★ は「動かないもの」だと思い込んでいる。
君は ☆ が ★ に「衝突する」と思い込んでいる。

 ↓ 
 ↓     ★
 ↓     
 ☆  →   

★ は突然移動しました。

       

   
    →  ☆

★ は突然消えました。

君は ☆ は「図形」だから「感情や心なんて所持していない」と思い込んでいる。




       ☆

どう見ても ☆ は一人ぼっちで淋しそうだよ。
と、小さな女の子が言いました。




  ☆    ☆

小さな女の子は ☆ を一つ書き加えました。

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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆☆☆
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小さな女の子が ☆ で埋め尽くして ★ を一つだけ書きました。
どうやらそれが、自分らしいです。

★ 〜 ★★★★★ と書いた時に小さな女の子は、
〜 の部分には、「沢山の動物達が隠れている」と言った。

キリン ワニ ペンギン カボチャ

小さな女の子が想像している「キリン」は「虹色」で「お父さんと同じ大きさ」らしい。
そして、「カボチャ」が「動物である」と思い込んでいる。
どうしてそう思い込んでいるかは、小さな女の子に「詳しく聞かないと分からない」。
君は、「カボチャ」は「動物ではない」と思い込んでいる。
君は 〜 の部分に、「沢山の動物達が隠れている」という考えは「間違いだ」と言う。
大人になることで何かを失った君。

でも、「青信号」は「進め」で、「赤信号」は「止まれ」でしょ?
それが分からないと生死に関わるよ?
ルール
頭の中に決められた事を入れておくんですけど
ぼくたち決められた事と決められた事が頭の中で瞬時に直結するんですけど

ぼくは永遠に子供なので、
今から日本語を全部忘れたいと思います。

あぁーーーーでも、そんな勇気ないやーー。

だから詩を書いて、ちょっとだけルール違反して遊ぶんじゃ★

と、小さな男の子は言いました。

小さな女の子はそれを横目で見ながら、
足のない人間を100人、描きました。
床中に描き散らかして、その上で飛び跳ねて喜んでいます。
小さな女の子に羽が生えて、体が宙に浮いて、
男の子が女の子の足をチョン切りました。
血なんかまったく出なくて、
切られた断片からカボチャが生えてきて、
君は、そのカボチャを食べた。
受け入れるという事。
そして君は一人ではないから、
物語はここから始まる、

(まだ始まっていない)


自由詩 小さな子 Copyright 狩心 2007-03-02 13:02:28
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