月ジャム
ふく

ある夜
それはカリカリに焼けたトーストを頭に乗せていた夜のこと

私の足の周りには
とてもざわざわ緑の海

私の頭の遠くには
とても大きなお月さまが光ってた

たまたまパンを見つけたお月さまは
私の頭めがけてジャムをおとしたんだよ

味はものすごい月味で
ざわざわ海は笑っていたよ

マーマレードのような 月のような
月のような マーマレードのような

ジャムのレパートリーが少ない私は
色ならそれしか思い浮かばなくて

ざわざわ海は笑っていたよ
月の毛色を映しながら


自由詩 月ジャム Copyright ふく 2007-02-28 19:12:10
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