自然発火現象
狩心

感情の正しさは、事実の正しさと必ずしも一致しない。
しかし私たちは、それでもなお、感情のリンプンを撒き散らす真夜中の蝶なのです。
嘘偽りのない、素直な放火なんです。
しかしそれを災害と見なしたあなたは、まるで伝染病を合理的に排除するかのように、
精神的な隔離政策を行ったミトコンドリアです。
私とあなたは永遠に平行線のまま、おっぱい丸出しで朽ち果てていくのか。
(体内を駆け巡る微生物達が笑っているぞ)
(自分達の事を他人事のように扱うなんて)
私達は現実を作り出せる ・ 現実を超越した存在 ・ 私達は現実の奴隷ではない
間違いを犯してもいい、臆病になるな。

実際に経験する事がはらりと崩れ落ち、
現実は実態の見えない情報で作られる。主義!
PAZ PAZ 配列変換 APZ AW 耳くそ Y 軸上 だね!
この当事者なき被害者の群れは、
情報化社会の境界線と境界線の歪みによって生まれ境界線、
境界線 歪んで なおも境界線 そんなこんなで 境界線生まれの個性で不感症
電子速度πr2乗で個人が押し潰されていくという、
矛盾した個人主義を打ち立てていきます。
そこで、リズミカルな人々が次のような台詞を吐くのです。
「わたしはわたし」
背骨から生えた触手が体を包み込み、一定の形に硬直し、さなぎのように眠り始める。
大地に根を生やした一粒の種子が、食虫植物になるという事実。
「わたしはわたし、あなたはあなた」
という言葉を今すぐ捨てなさい。

ジェットコースターが今日も走ります。
体は固定されて、乗客たちは自ら動く事はせず、
受動的に恐怖と快楽の電子信号を授かり、体中にビリリと走らせるのです。
脳神経がやられ、生殖器には火がつきます。
セックスレスが蔓延し始めて、私たちはマシーンです。
機械化された蝶たちの怒りが集合し、合体したのがモスラです。
「モスラ 対 ゴジラ」という怪獣映画がありましたが、
それでは、ゴジラは何でしょうか。
ゴジラはあなたの心の壁であり、死の恐怖そのものであり、
傷付きたくないという打たれ弱い自己愛なのです。

ゴジラは、核の放射性物質によって生まれた突然変異です。
ゴジラの過保護が進むにつれ、次第に未来(SF)としてのリアリティを失っていき、
宇宙の大企業からの刺客であるスペースゴジラとメカゴジラが登場した事によって、
ゴジラはむしろ地球平和を守るという錯覚が生まれ、
子供たちのヒーローとして描かれるようになりました。
しかし世界大戦の落とし子であるゴジラは、よく見ると、
近代兵器を体中に身にまとっていて、もはや今ではメカゴジラと大差ありません。
スペースゴジラは誰にも気付かれず、知らぬ間に自殺しました。
少年は大志を抱きません。
恋の仕方がわかりません。
やさしさってなんですか。
愛をくださーい、愛をくださーい、しくしく。。
そんな社会の被害者たちが、今度は加害者になろうとしています。
人と人の温度を冷やしていく「わたしはわたし、あなたはあなた」
という言葉を今すぐ捨てなさい。

他者のせいにするあなたは、あなた自身に負けました。
思春期の子供たちの精神不安定により発生する、自然発火現象。
今から敗北宣言します。
コンティニューボタンを押してください。
・・・・・・・・・9
・・・・・・・・8
・・・・・・・7
・・・・・・6
・・・・・5
・・・・4
・・・3
・・2
・1

主人公は死にました。
作られた主人公は死にました。
今から新しく主体的な主人公を作成してください。


自由詩 自然発火現象 Copyright 狩心 2007-02-20 19:57:36
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
狩心 no まとめ 【 弐 】