ついに血と樹液をかえて
みつべえ
ついに血と樹液をかえて
バラのように笑ってみせても
風が吹けば くずれてしまう
そこは幾層もの雲におおわれ
とても降りて行けない
ぐにゃぐにゃの階梯に すがって泣いても
いつだってわたしの眩暈の中心を
かすめるものがあり
水族の輪舞する林をぬけて
骨で構築した伽藍をすぎても
だれもあなたの
足に 追いつけない
自由詩
ついに血と樹液をかえて
Copyright
みつべえ
2004-04-12 07:56:38