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2009 01/26 09:40[258]
ふるる

『親子という病』香山リカ著
『モダンガール論 女の子には出世の道が二つある』斉藤美奈子著
を、読みました。

親子という病は、親離れ子離れできなくてべったりした親子関係から生じるもつれのこと。これにつける薬はないんだそうで。最近、仲がいいのに親を殺してしまう子供が後を絶ちませんが、密着しすぎて一体感がありすぎて、自分がこんなだから親を苦しめてかわいそうだから無理心中、ということがあるらしい。対策としては、密閉空間にしないこと。とあります。風通しをよくする・・・子供はあんまり親にからめとられないよう気をつける、親は子供が出て行けるように頑張る。子供を家から出すことこそ、今の時代では一番難しい子育てだ・・・。一見居心地がよくて、真綿で首を絞められるような家庭より、しょっちゅう親子喧嘩や家出するみたいな家庭の方がある意味健全なのかも。
モダンガール論の方は、周りに親族がいない核家族というのはわりと新しいものなんだなと分かりました。その形ができたのが高度成長期に入った1960年頃。けど、バブルが崩壊してからは、共働きも増えたし、そういう形は難しくなってきた。共働きのためには、どっちかの親の協力が必要。核家族というのは、バブルがはじけるまでの、約30年間の幻想だったのかも。その期間で他人や親族がほとんど入ってこない親子の密閉空間があちこちで作られ、今になって弊害を生んでいるのかもしれません。
そう思うと、親の育て方が悪いってわけでなく、そういう形が憧れだった時代があって(専業主婦は戦前は上流の人たちしかなれなくて、憧れの的だった)その夢を叶えた人たちがいた、というだけのことなのかも。結果的にどうなるかなんて、温暖化と同じで誰も予想できなかったもん。sage