ふるるさんのプロフィールBBS
2008 09/27 00:56[224]
ふるる

ケータイ小説に興味が沸き、色々読みました。といってもケータイ小説じゃなく、「ケータイ小説のリアル」(杉浦由美子著)「ケータイ小説活字革命論」(伊藤寿朗著)「ケータイ小説的。」(速水健朗著)など、ケータイ小説を論じたもの。
どうして売れてるのか・・・どうしてレイプや堕胎や恋人の死ばっかりなのか・・・だいたい分かりました。「ケータイ小説はヤンキー少女的世界にあった「不幸自慢」文化の延長である」「ケータイ小説にはデートDVがリアルに書かれている」というのにはほほーと思いました。少女というのは、いつの時代も「不幸なお話」が好きなんですね。「恋空」や「赤い糸」の主人公がデートDVされているのに「彼が嫉妬深いのは愛されてる証拠」「暴力を振るわれても私が悪いんだ」と思ってしまうところはほんと、リアルですね。赤ずきんちゃん、気をつけて!
ケータイ小説の意味について、ものすごく気を使わなくちゃいけない人間関係、上辺の「優しい関係」その抑圧との対峙が、ケータイ小説における文学的主題であると言えるのではないか。と、「ケータイ小説的。」の筆者は言っています。携帯電話で簡単に繋がれるけど、今度はそれに縛られる。深いコミュニケーションの技術を得るチャンスが失われる。多分、ケータイ小説の読者が「リアルだ」と感じているのは、不幸話の方じゃなくて、コミュニケーションの大変さの方なんでしょう。sage