2022 02/01 15:00[714]
ふるる
『ヴァレリー芸術と身体の哲学』伊藤亜沙著
すっごく面白かったです。明晰な著者に連れられて、難しいヴァレリーの芸術(特に詩)哲学の森をビュンビュン飛びまくる!芸術作品は受け身の娯楽と違うし、作者の自己表現とか言いたい事じゃなく、受け手を色んな意味で動かし変化させる装置、詩はそのために言葉を配置する。作品そのものでなく、詩人にとっては詩作こそが詩。読者が詩を読んで、何か動いたりするのが詩。いいねえ〜。詩の曖昧さやリズム、定型はそのためにあると言う。言葉はその人の捉え方で解釈が違ってしまうから、万人に作用する装置は難しいかもしれないけど、それを夢見ることで、こんなにも深く、遠くまで行けるんだな〜!
特に、現在って何かとか、詩を読んで身体の機能が変化するってどういう事かっていうのが面白かった。