作者より:
この作品は、僕がずっと気に留めている谷川俊太郎の以下の詩の表現形式を参考にしています。
それはいつかどこかで
ほんとうにおこったたたかい
いいえゆめのなかではなく
いいえげきじょうのなかではなく
うみのまんなかで
あなたはおもいだす
あなたのうまれるまえのそのときを
あなたのいったことのないそこを
そしてさけぶ
おそろしさのあまり
べつのせかいへと
めざめることはできないのだ
ぬるぬるのうろこのうえをすべり
なまぐさいくちのなかへ
まるごとあなたはのみこまれる
《幻想喜歌劇「船乗り」からの格闘の場面》