梅昆布茶様。ポイント有難うございます。
思想・信条に関して誰かとの類似性を指摘され、それに生年月日の違いや出身国の違いなどで反論したって、勿論ダメなのですが、問題のこの二人の場合、何を言ったって絶対ダメなのです。
ただ、この二人以外の誰かが、たとえば他の誰かから「それじゃナチになっちゃうよ!」、などと言われた場合(ケインズ経済学はナチズムへの第一歩、などと考えている人達だって大勢いますから……。というより、哲学・思想界ではそうした考え方のほうが常識的でしょう……)、「ナチズムに関しては上手く言い訳して見せたけど、スターリニズムに関しての言い訳がまだ残ってるぜ!」、などと言われる心配がなくなるような気がしますので、今回パクリ元にしたハンナ・アーレントの本などは、やっぱり名著なのかな? などと考えています……。
と言うのは……、ちょっとヨソ行きなコメントなのですが……。
失礼しました。
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じじ様。ポイント有難うございます。
>第二次世界大戦の直後、アメリカに亡命していたアーレントは、ユダヤ人をはじめ膨大な人数の罪のない人びとが計画的に殺害された未曽有の出来事の全貌と原因を、反ユダヤ思想や帝国主義にさかのぼって解明しようとする。狂気のような蛮行を、なぜ誰も止めることができなかったのか。ヒトラーとスターリンのどこが全体主義なのか。本書は、20世紀に巣くった暗部と、政治の恐ろしさをえぐり出す、現代政治学最高の達成である。
ハンナ・アーレント『全体主義の起源』を読む:
http://www.valdes.titech.ac.jp/sympo/a06_1.htm
たった一回検索を掛けただけで、こうした名文に出会うことができるわけですが……。
「現代政治学」的に言って、「ヒトラーとスターリンのどこ」か「が」同じ「全体主義なの」だとしても……。
もし誰かが、ヒトラー統治下のドイツで「こいつはスターリニストだ!」と名指しされたとしたら、その誰かは相当高い確率で、「計画的に殺害され」ることになるでしょう。
またもし誰かが、スターリン統治下のロシアで「こいつはナチだ!」と名指しされたとしたら、その誰かは相当高い確率で、「計画的に殺害され」ることになるでしょう。
と言って、全体主義の恐怖が現実味を帯びている社会では、全体主義者の告発は遠慮したほうがいい──、などというのでは、なんだかアベコベな感じがしますし……。
(処世訓としてはいいような気もしますが……)
とはいえ、まだまだちょっとヨソ行きなままでいたいので、この辺で退散しますが……。
失礼しました。
---2012/05/31 01:35追記---