磨くという行為/夏美かをる
たまさんのコメント
たった1本の紐で詩を描くというのは難しいです。紐は2本あったほうが楽しいし、作品にも幅ができます。
今年70歳になる田村喜代子という小説家がいます。一昨年「屋根屋」という小説を出しましたが、屋根屋さんを主人公に小説を書こうと発想したのは10年以上前でした。でも、屋根屋さんだけでは小説にならないので、もう1本の紐を探し続けていました。
そうして見つけた紐は(夢日記)というもので、屋根屋さんと夢日記が絡み合ってようやく小説が書けたのです。
詩の場合も(ダブルイメージ)という手法があります。磨くという行為だけでは、とても難しい場合は、もう1本の紐を探すのです。それで、その紐は、「磨く」という行為からは遠く離れた場所で探します。屋根屋さんと夢日記は遠く離れています。
もちろん、探すといっても簡単ではありません。田村さんは10年もかかったのです。ひとそれぞれですが、ぼくは40行の詩を書くのに7年かけたこともあります。まだ若かったころです^^
書き急がないことも大切です。今回の夏美さんの苦労する姿をみて、そんなことを思いました。
創作は楽しいから続くのです。さらに楽しくなる工夫をしてくださいね♪