四月になると/田中宏輔
アラガイsさんのコメント

窓際の席に居て、ああ、午後の陽射しが眩しいな。すると誰かが僕の横顔に眩しい光りを突きあてた。振り返ると一番の悪友だ。僕も机に置いていた下敷きを曲げてはかざして、眩しさを押し返してやった。光りは一直線に友を通り越し、見事にクラスのマドンナに命中する。驚きの悲鳴。僕ら二人は教室を追い出された。校庭に砂ぼこりが舞い上がり僕らの白いシャツ襟首が濡れていた。   …退屈な授業のときふざけてよくやっていましたね。下敷の眩しい反射光。゜