ボロ布のようなマリア/ホロウ・シカエルボク
アラガイsさんのコメント

廃墟化する街並みの中に見た面影がドストエフスキーの小説に思いあたれば、それはぼろぼろに朽ちて捨てられたイコンの絵と傍を彷徨く物憂げな女の姿だ。そしてべつに彼が東方正教会の信者ではなくても何故かマリア信仰とも重なった奇妙な夢を思い描くのかもしれない。地域世界では未だに不平等で残酷だ。終わりのほうではそのような気にもさせられる刹那に、胸の昂ぶりが意識して語られている。
~はした仕事の合間の休日に、これは誤字か脱字だろう。独白での心境を一気に読ませられるのならば気にもならないが、物語の体裁を形作るのならば推敲は欠かせない。ちゃんと最後まで読みましたということで、勘弁してほしい。