しずく指す先/木立 悟
アラガイsさんのコメント

指し示す指先というのがどのような指先なのかは想像するしかないのですが、情景というものがすべて作者の観念的な操作によって流れていくので、これは過去の記憶によるイマージュの合成ということには違いないのでしょう。非在化されたイメージの映写というのは、それを視る我々からしてみれば作者の情景を辿り写しだす空間、その境界は鏡のようなものでしょう。なにやら映写による純粋な映像美を追求した映画監督、タルコフスキーの映像の一場面を綴るナレーションのようにも聞こえてきます。聞こえてくる、などとわたしが感じたということはやはり言葉からわき起こる純粋なイメージを読み手に与えているのだと思います。素晴らしいです。が、まあどうでしょうね。ストーリーが読めないのでタルコフスキーの映画も眠たくなってくる。このように定型的に詩で表現されるならばひとつの大枠に置かれる題名(主題)もほしい気もします。一章~二章へと、交響曲(詩)のように。


---2020/07/25 00:19追記---

---2020/07/25 00:24追記---