世の中がどんなに変化しても、人生は家族で始まり、家族で終わる/吉田ぐんじょう
とうどうせいらさんのコメント
なんかこんなん書くと失礼かもしれないけど、
いつもの連作より4編の流れがよくまとまっている作品だなと思いました。
今までポイント入れるときは、
たとえば4編あったとして4編をばらばらに読み、
好きなものが多かった時にポイントを入れていて、
その4つの関係性についてはあまり注目していなかったです。
もしかしたらぐんじょうさん的にはあったのかもしれないけど、
わたしはなぜその4つが並んでいるのかわかっていなかったような気がします。
今回はタイトルとか、締めの歌詞とか、4つまとめた時の流れとかではっきりわかりました。
特にタイトルが珍しい雰囲気だなあと思い変化を感じました。

前の方よりは終盤に行くにしたがって好きな感じでした。
おしまいのおばあちゃんの話は味わいを感じました。


個人的には冒頭の妹の話の内容そのものはちょっと怖くて苦手な感じではあります。
でもわたしの本来のすききらいを超えて読ませる、
ぐいぐいと引っ張っていく文章であり、
「次に何が起こるんだろう」
と思わせる吸引力があるのがふしぎです。
相性の問題もあるのかもしれませんが、文章が非常に長い割に、
一回読んでしまうと途中下車というのが基本的にできない書き手で、
それがぐんじょうさんの個性なのかな〜と思います。
ひとくちで言えない複雑な魅力があります。
とってもうらやましい。