読むことのスリル──ひだかたけし小論(1)/おぼろん
おぼろんさんのコメント
「カクヨム」からの転載です。「はじめに」と「おわりに」を含めて全9章となっています。
貴重なポイントとコメントをありがとうございます。

>ひだかたけし様
ひだかさんの時間観は、読者の立場からすると独特で、それがひだかさんの詩の魅力の一つになっていると思います。ですので、読者としてはその時間観に近づくのも困難なのです。わたしはわたしの乏しい知識から、なんとか時間に関する一般論とひだかさんの詩を近づけようとしましたが、あるいは成功していないかもしれません。この批評では、「生まれながらの詩人はいるのか?」というのがテーマです。そして、ひだかさんがそれに該当すると。わたしとしては、この疑問のほうが重要に思えたのですね。ですので、わたしの時間観、ひだかさんの時間観は、この批評という一創作からは置き去られてしまっているかもしれません。その点については、読者自身がひだかさんの詩を読む過程で見つけていってほしい、という思いもあります。真の現代詩人に出会える、という魅力がそこにあることを伝えられればと思っております。

>田中恭平 new様
コメントありがとうございます。実はこの批評はひだかさん自身から依頼されたものであり、始点はそこにあるのですが、わたし自身はひだかさん自身に関しては未知の人にとって、ひだかさんの詩の紹介という役目が果たせればと思い、この小論を書かせていただきました。初出をカクヨムにしたのも、そのような思いがあってのことです。批評の対象があいまいであるという指摘は、その通りかと思います。ただ、わたし自身のスタンスの問題もあって、あえて詩の解題という深みに入り込んだ批評は避けました。詩史の歴史のなかで、ひだかさんの詩の本質に迫ってもらえればという思いもあるのですね。出来れば、全体を通してこの小論の果たすべき役割(ひだかさんの詩の改題ではなく紹介)を見て取っていただければと思います。