黄色い目/水菜
水菜さんのコメント
  
  閉店 様

 作品に目を留めて下さり、ポイントまで、誠に有難う御座います。

閉店様の作品世界を泳がせて頂いて、幾何学模様の感情のせめぎあいを思いました。熱くなってくる身体と感情とでも別のところでうごめくようなべつの感情、べつの視線、そういったものが織り成す幾何学模様の感情のせめぎ合いそこに目を引きつけられました。このような作品を目に留めて下さった閉店様がこの作品を目にしてどのようなことをイメージされたのかなって、私は想像して嬉しくなります。素敵な作品を読ませて下さり、有難うございます。

過去作品です。『黄色い目』を書いたときの気持ちは、匂わせるような書き方を試みてみるってことなんです。黄色い目は、過去作品の中ですこし、切り込めていなかった部分、ちょっと怖い感じの雰囲気を醸し出すところにあしを踏み入れようとした作品になります。この前の作品と、毛色が少し違いますが、雰囲気だけを押し出した作品などがありますが、全てこの作品のように迫ってくるような怖いものの雰囲気を形としてそのまま出した作品はこれのみなんです。そういった意味では異質なのかもしれないです。私が初めてお話を作った頃は全て弟や妹に語りながら生まれた口語でのちょっと怖いお話だったのもあって、どちらかというとこのような雰囲気のお話の方が私にとっては初まりだったりします。だからこそ、あえて、詩にしてまで書いたり見つめようとは思ったりしなかったんです。子供の頃、散々楽しんで親しんだモノたちは、もうそこで私のなかではそこで完結していたのだと思います。けれど、この作品を書いたとき浮き上がったイメージは、湧き出してくるように本当に懐かしくて愉しかったです。このひとつしかないのは、それがちょっと楽しすぎて怖くなったからで……切り込みは難しいのですが、もう少し私が落ち着いたら、改めて襟を正して、このような方向性で作品作りを始めてみても面白いなぁと思います。過去作品に残した私のコメントもここに載せますね。どのように読んでいただいても嬉しいです。

『黄色い目。…読まれた方は、なんだと思われるかもしれません。
もしかしたら、幽霊かしら、?なんて思ってもらえたら、どきどきすると思いながらも書きました。
種明かしをしますと(というより、私がなにをおもって書いたのかを説明しますと)
黄色い目は、私の目なんです。
…けれど、私ではない私といいますか…、
ここでは、弱虫で、泣き虫な私、嫌な自分を(私の中では)想定し、描いています。
黄色い傘と、黄色い長靴をはいているのは、自分ですが、ふと、鏡を見ると、黄色い色に反射して、何か物に自分が写ったとき目がきいろくみえるんです。
それが少しだけ
この子は怖かったんですね。
お母ちゃんを待つ間、この子は心細くて寂しくて、怖かったんです。
赤い軽自動車に乗ってお母ちゃんがこの子を呼んだとき、
この子の中にいた黄色い目(弱虫の自分は)居なくなってしまって、
心細くなくなりました。
それに、白い桃の花に雨が反射して、先ほどまでの出来事は、なんでもないことのように思えて
桃の香りもするし、私は、すっかり元気になって、先ほどの心細さを忘れちゃった、という詩です。(私の中では)
子供の頃って、頼れる存在を見つけたら、元気になったり、しませんでしたか…?私は、そうだったから…』

今回、こちらに来て下さり、本当に有難うございます。嬉しかったです。失礼致します。