なにか意味を追いたくなるというか、つながりを結びたくなるような言葉が敷石のように配置されてますが、指だけでコントローラーを動かして壮大な世界のロールプレイングゲームをされているようでもあり、「体力の限界」が示すように実際の手・足の指をうごかして起伏にとんだ街や峡谷を巡るコースで耐久性レースに挑んでいるような感じもしますし、あるいはパイロットが操縦桿を握ったりしながら飛行機を飛ばして夜景をつき抜けていくような情景も浮かんできたりします。

いずれにせよ「指のうごくままに」というのがタイトルにもありますから、指揮系統を逃れた働きが自動的に駆動しているようでして、星や王や限界をもなぞっていくその駆動力の稼働範囲の大きさに舌をまいて感心しているようなところが見受けられ、思ってもみない力が予感されていることに『銀河鉄道の夜』的な奥深い旅行きを感じさせます。

とはいえ、真相は闇の中といった感じで、わかりにくいというのが正直なところではありますが。なにかの物語から着想をえているのかな。

---2024/06/23 11:29追記---