いいよ/印あかり
菊西 夕座さんのコメント
いろいろ注文は出されているようですが、
>あなたが現像するわたしでいいよ
といって締めるあたり、軽やかですね。この軽やかさが、かえって女性の痛みを重力のように強固にしているようで、黒く苦いコーヒーや、岡崎京子のマンガ(これはよく知りませんがどうも悲劇的?)、どこか淋しさを秘めた秋のコスモスに結び付けてしまうようですが、それにしても「あなた」というのが曲者で、この「あなた」への要求水準は高くもありそうであり、決して低くもなさそうであり、要するに一筋縄ではいかないようでして、そこがずるくもありコミカルでもあると思います。