(再) TND(テレビ野賀動画局)放送 彼岸の人と生きる 2019年7月オンデマンド版より/竜門勇気
竜門勇気さんのコメント

神なってまじないを綯って糸をまじわせてとること

ひとつ 抒のこと
抒ではだれもおらぬやねの下で、かべがよっつあって
とびらがなく、まどがなく、脂でもできていてもよいし
かしでもよいし、枯れたいわでもよいし、だれもおらぬこと。

ふたつ 突のこと
突をさわがすときには、おちるときに、こぼしてはならんこと
こぼすまえにやめること、よごれてもよい
よごれた泉のみずでもよいしのみくだしてしまってもやめなくてもよい

みつ 僧のこと
僧はころしていてもよい 手をかけたものをそばにおくとよりよい
こちらを見ていているような気がするときは、目をとるとよい
焦らないように目をとるとよい

よっつ さげもののこと
さんばんは生きている方がまだよい、そうでなくても障りはない
花はあってもよいが、たなごころまで
どこも見えるように鏡があるとよい
みっつもあればよい
日がくれたほうがよく見える

いつ みそいでおくこと
かめに生まれたものでなければ、せのたかいものであればよい
清浄な血でなくてもよいし、牛馬とくらすものは、尚よい
墓のあるいえでしゃべるもの、よくものを拾うもの
おそわらずにしゃべるようにする

む 作法のこと
まじないのことを説明する
まじないをしますから、あなたはまじなわれますとつたえる
おそれさせぬよう かくそうとしないこと
花をまいて、やさしくすること
おどさぬこと、うやまうこと、したがわせず、乞うこと

ななつ 鬼門をもったもののこと
あわれなので、一尺の杖でいちどにとおしてやる
耳と耳のあいだをとおすとよい
かしや、すぎのようになったものは地面からすこしはなして
よく目立てした束鋸で、ふたりで挽くとよい
根を家にかえしてやり、かついだものは晦させ、二十日のあいだなにも食べさせるな
さでくりかえした穴が平土になるまで
いえのものは影をふまぬようにいいきかすこと

やあ いんどうのこと
鬼門をもったものがいくつもあるようなら
御簾山の木もたおしてよい みな一尺にそろえて丑寅のうまれのものにもたせて
さきは泉のみずに、とつきととおか、ひたしてとおすとよい
ひたしたさきを見せて狐の声のするものはとおしてよい
そうでないものも、狐の声のようなかおをしたものもとおしてよい