陽の埋葬/田中宏輔アラガイsさんのコメント
奇妙奇天烈で大好きですね。映画にされたら観ますよ。絶対に。(一般的にスケベな男性としては、まあセクシーな女性の登場も欲しいかな)まさにエログロナンセンス、そして風刺の天才にして巨匠。あのパゾリーニでしょうか。
ルネサンス期の錬金術師で作家のベラケルススがたぶん因元なのでしょうか。ホムンクルスは映画(漫画の原作)にもあるらしい。なんか、いっぱい出てくるので、脳が分離してしまいそうですが、この中の術氏とはやはり錬金術師のことでしょうね。ベラケルススによれば蒸留器に精液(ハーブに糞)を入れて腐敗させるとヒトのカタチエネルギー体)をしたような透明物質(エクトプラズム)が生まれ、それに血液を与えて馬の胎内で育てるとホムンクルス(人造人間(小人)ができあがるという。(僕は読んだ事がないのでよくわかりません)。なんともまあ、奇妙なお話しですか、そのホムンクルスには脳と身体の機能対応という学説までも用意されてあるという。(ペンフィールド)そんな術氏から嗅覚者に巨大な挟みそして動き出す銅像、詩人まで出てきて、最後は三島由紀夫にオスカーワイルドですよ。キーワードはやはりエクトプラズム。見えない魂の正体よ、おまえは何処へ、おまえはひょっとして宇宙の錬金術師か、ダークなダックスか、ということでしょうね。さすが数学者で化学者でもある天才詩人田中宏輔ここに眠る。ここまで古典から聖書から錬金術。現代科学に物理学、文学霊能神秘解体ホモ学説を応用しては書けないですね、凡人には。ああ、ちょっと難儀ではありましたが、非常に面白かったです。
---2023/09/25 05:16追記---