リアルは断定しない — 子守唄には戯言が一番 —/ホロウ・シカエルボク
アラガイsさんのコメント
周囲の喧騒から逃げ出したくて自然に囲まれた物淋しいペンションに一人で一泊した事があります。人の気配も、まして車や機械の音も耳に伝わってこない空間です。広々とした窓に、夜などは何か獣がひょっこりと現れるのじゃないかと心配になってきた。それほど山奥でもないのに、夜などは静か過ぎて眠れない。持って行ったプレーヤーの音を大きくして聴いたり、備え付けられたテレビを見たりしても一向に落ち着かない。ゆっくり読書をしたり文章を書いたりとの目的はついに果たせなかった。数年後に同じような事を街のラブホテルでも経験しています。 脳検査でMRIを経験したことのある人なら、あのヘッドフォンからながれてくる騒音には辟易したことだろう。核磁気共鳴画像。脳波を刺激する音が如何に人体に影響を及ぼすことか。 可視化できない電磁波は幽かな刺激を帯びて夜の静寂を飛び交う。昼は様々な機械の演舞する騒音を脳は受け入れている。我々21世紀を生きる人間の神経細胞に影響を及ぼさないはずがない。
共有されたノイズ、ノイズ、ノイズ 。独り言ならば共鳴でつながる構造は必ずあるはずだ。