ロープと完璧な列/オダ カズヒコ
アラガイsさんのコメント

「20年前に抱えた絶望は…‥新たな希望を産んだ」以降「まるで人生の修理屋さんのように…こっちをみている」新たな希望とは? また何がこっちをみているのか。意識の飛躍した語り手はその思いをデジャブさせている。 「途絶えたDNAの一部は まだ生きている」これがタイトルを意味する構造に関係しているのだが、縺れ合う「ロープと完璧な列」のDNAとは先天的な血の配列と後天性にみる社会環境とを遺伝子に準えて対比させているのだろう。「…絶望はぼくの体の一部となり新たな希望を産んだ」この矛盾は何を意味するのか。 上記した読み手の問いを、辺りを見つめる語り手は何一つと答えを吐き出してはいない。「ぼくは……マルボロに火を点けた」つまり既視感は瞬間を戯れるように、そう閃きを感じただけなのであろう。ああ 筆者の潜在意識を語る。また無意味な思考に付き合わされただけだ。