夢の競馬場2/花形新次
AtoZさんのコメント
ギャンブルをやっていることを自慢するような文学屋を
わたしは信用しないし、軽蔑するね。
ギャンブルは黙ってやるものだし、
黙って敗残するものだ。
それがほんとうにリアルなギャンブルの世界だ。
&、おれは公営ギャンブルの廃止を謳った美濃部さんを
どのような政治家よりも尊敬する。
不良を気取った作家や物知り顔の評論家なんか、
くそくらえだね。
なにひとつ庶民の暮らしも厳しさも知らないから
ほざけるんだと思うよ、かれらは。

わたしも阿佐田哲也や寺山修司の大ファンですよ。
とくに阿佐田哲也については神様のように尊敬している。
畳屋の詩人に女優と住む豪邸を軽くあつかわれて、
それがきっかけで寺山が競馬をやり始めた経緯も聞いているし、
阿佐田哲也が「公営ギャンブル」なんかより、
ほんとうはチンチロという、個人があつまってやる私的バクチが
大好きだったことも知っている。
なにもあんただけがギャンブル愛好者じゃない。
わたしだって新宿歌舞伎町の某ビル4階にあるビリヤードで
暴力団の幹部連中とカネを賭けてしこたまやった口だ。
チンチロもやったし花札もやった。
しかし公営ギャンブルのようなふざけた国家バクチにだけは
絶対に手を出さなかったな。
それで身上を持ち崩した悲惨な庶民をみてきたからだ。
わけもわからないくせに公営ギャンブルをよいしょする
親のスネカジリのような自称作家だのひょーろん家だの
ろくでもねえ低脳ロックンローラーだの
およびじゃないんですよ。はい。

さて、そろそろわたしがあなたに何を言いたかったのか
ありていに話すべきでしょうね。
つまりさ、競馬場建設反対を訴えるおばさんたちをそんな風な
言い方で罵倒するのは間違っていると思うんですよ。
そういう風に自分のほうがじつは人間の生き様として正しくて
競馬場に反対するおばさんたちのほうは醜いというような
そういうところへあんたの競馬愛をもっていくとそこで
あんたの競馬愛はあんたの軽蔑するおばさんたちと同じレベルになってしまうんですよ。
そうじゃなくて、すみません、わたしは陽の射さない裏街道を
歩く半端な道楽者です、どうか勘弁してくださいね、
なんといわれようと、やっぱり競馬を愛し、ギャンブルを愛する
しょうがないやつなんです。
そんなわけで、失礼します。
こういわないと、あんたはあんたの軽蔑するおばさんたちと
同じ地平で「良識」を取り合う、しょせんは「世間の承認」を
求める、とんでもなく体制的迎合的な野郎ということになります。
いわゆるマスコミやジャーナリズムで美濃部さんを叩いた連中の
公営ギャンブル擁護論も結局、
「人間的な理はおれたちにある」的なものだった。
そういうやり口がわたしは嫌いなんだ。
おれたちは半端者のヤクザです。だからバクチが好きなんだ。
そうは言えない。
そう言わないで、世間も庶民の暮らしも知りもしないで、
わけのわからない屁理屈をこねまわして、
なにか美濃部さんが、偽善的な学者野郎みたいな非難をする。
そうじゃないんだ。美濃部さんは最後は悪人になったんだよ。
そこまで覚悟してものごとをやり、ものを言ったんだ。
いまの都知事の石原ちんたろうとは大きな違いなんだ。
ま、大人にならなきゃわたしの言っていることなど
いつまでたっても理解できないだろうから、この話は
これでやめるけどね。





---2010/02/07 12:42追記---

---2010/02/07 14:22追記---