現代詩をそんな読み方してないゆえに/KETIPAKETIPAさんのコメント
皆さんコメント、ポイントありがとうございます。テーマが多分に抽象的なので、なかなかどう伝えたらいいのか苦労しますが、手探りで返信させて頂きます。
askfortigerさん
「読んで解釈する」ことによって、「感動」(微妙にずれた表現かもしれないけど)を説明できるかどうかが気になるところです。というか、理論的解釈と詩の作用(感動?)との関係性が、個人的にはいまひとつわかりません。全然別物なんでしょうか。
ヒヒョーカは馬鹿にしてないですよ。人によっては、気づかなかったことを提示してくれるので、非常にためになります。「言語化不可能な感動」といっても、それについて語らせると一人ひとり違う感覚のことを指しそうな気がします。同じ対象に対して感じるものである以上、ある程度似てくるとは思いますが、微妙にずれた感覚に対して議論をするとなると、困難が伴いそうですね。
もっと評価されていいなんて、恐縮です。ありがとうございます。
雅 羊々さん
「LIVEの一体感」は、感覚の共有という意味では近いですね。ただどうでしょう、おそらく同じ音楽を同じ場で聴いても、それを受け止める側が同質でなければ、やっぱり個々人で微妙に感じ方が異なっている気がします。結果的なアウトプットは同じ表現(踊り狂う)だったとしても。
個人的にロックもよく聞きますが、ロックとかが好きな友達が低音のよさを語るのに対して、私はあまり低音を重視しません。また歌詞も聞き流しているので、おそらく全員と共通のフィルターを通して音楽にふれてはいないと感じています。そのフィルターの違いは、ひょっとすると誤差程度の感覚差しかもたらしてないかもしれませんが、「その感じを誰しもに等しく感じさせる」ことを妨げることもあるかもしれません。自分のフィルターや他人のフィルターの構造がどうなっているのか、どこが違うのかを窺い知れたら、その言語化にも近づけるような気はしますが、うーん。
個人的には最果さんの作品から不幸を感じ取ることはそんなにないですね。おそらく私は、あのような詩から具体的な感情を得ることができないようです。文をパチッと、時には酷なほどはっきりと切り替えられてしまう、その断面のような感触のほうを強く感じます。
『ヨキ氏「アルムラの葬列」へ捧ぐ』拝読しました。この批評詩や批評対象の詩について、私は何もいうことが出来ません。「ちっとも間違いがない」からです。そしてまた、間違いがなければ感動できるかというのも、気になるところではあります。
……とある蛙さん
この文章の意味がわからないと感じる人もいるでしょうが、少なくとも私にとっては完全に正しい文章です。
ヨルノテガムさん
「何かしらの共通項のような感覚、異次元のような感覚」は、誰かの作品に感じることはあっても、自分の作品にはなかなか感じられないというのが正直なところです。ちなみに私の場合、そういう感覚は畏怖や畏敬というより、もっと肉体的、電気信号的(あるいは血液的)な感覚だと感じているので、それを精神的な次元に持ってこれないでいます。
感動や共感の沸点が高いというか、共感のポイントがどこなのか自覚(そして説明)できないため、見かけ上困難になっているだけだと思っています。理由の説明できない感動に対して、簡単でありきたりな、説明の不十分な解釈で片付けたくないと思っているので。そう思っているからこそ、こんな文章をかいたんだと思います。
テシノさん
私の詩からそのような感覚を受けているということに、驚いたのと同時に嬉しく思います。もしかすると、私が自分の詩を読んだり書いたりする時とかなり近い感覚を持っておられるのかもしれません。「「描く」と「書く」の狭間のような揺らぎ」というのは、なかなか的を射た表現のように感じます。
自分の作品で好きなほうに入る詩(そしてあまり評価されてはいない詩)に「断面はあたかも泣いているかのように」があります。荒削りではありますが、あの詩を自分で読んでも「落ちていく」というか、からみついてくるというか、そういう感じがあります。テシノさんが言っている感覚が、それに近いものなのかを確かめることは出来ませんが、「引きずりこまれた」というコメントをあの詩にいただけて嬉しく思います。この場を借りて感謝します。ありがとうございます。
押し付けられたというか、ありがたく受け取らせていただきました。これからも、機会があればよろしくお願いします。
---2009/11/17 00:26追記---
いとうさん
ここまで言語化しないまでも、うすうす感じてるという人も多い気がしてきました。
もしかすると一人ひとり別の回答があるのかもしれませんね。
---2010/01/21 22:00追記---
鵜飼千代子さん
「詩のレッスン 現代詩100人•21世紀への言葉の冒険(小学館)」は知りませんでした。先人の議論として是非読みたいと思います。ご紹介ありがとうございます。