二十年前の事/砂木atsuchan69さんのコメント
誰ひとり見ていない。その事実を、しかし姐御は見ていた!
---2008/09/28 00:22追記---
生活。そう、・・・・生活は、そもそも命懸けだった。
瓦礫の下で赤ん坊の泣き声がし、母親はすでに土に埋もれていた。
それでも、けして裕福でない何者かが赤ん坊を救い、育てた。
やがてその子は成長し、育ての親のために銃を手にした。
生きるため・・・・最愛の家族のためだ。
動く標的に、容赦など脳裏を掠めるほどの余裕もなかった。
来る日もゝ果てしない殺人がくり返された。
ある日、瓦礫の下で赤ん坊の泣き声がした。
彼はその疎ましい声を聞き、そして胸を撃たれた。