すべてのおすすめ
浅い秋の山麓にはまだ夏が僅かに匂いを留めている
霊園のなか
木漏れ日に似て
かすかな静謐の羽音を伝えるもの
誰かの魂の代償としてここにやすむメタモルフォーゼの
しるし
霊園の空は高く
夏をとむら ....
一羽の鳩が見つめ
青い空はただ光りを投げ掛ける
両者に言葉は無く空白の原稿のまま
埋められる予定もなく
風に飛ばされていくのだろう
君は投げ掛ける
私はいますか
それは
空にでもなく
過去にでもな ....
かつて詩人がそう書いた
でべそのような5センチの富士
横から
空から
心から
でべそのような5センチの富士
かつて詩人がそう書いた
地球いろした青いろの
山は地球で出来ている
でべ ....
虚無に振れるとそれはまぼろしとなり
ひととの繋がりを
ただひとつの解のように抱きしめるのだった
そんな心癖は小六の頃からで
中一、中ニ、中三と、ぼくの人生は暗かった
胸にはずっと痺れがあって ....
油絵によく似た
ひと夏の考査は
あまりにも
静かに
灰の上の香を風に纏う
太陽に染めて
花は色を写し
やがて
夜を継ぐ座標へと到達する
....
ひとがすべてを運んで来る
花を咲かせるいつかその日に
すべてはあとからついて来る
ひとがすべてを運んで来る
強がったり
じぶんを信じたり
トラックの助手席で
風を受けながら
おまえの ....
雲が湧く
あの水分はかつてどこでなにをしていた
洗顔の水
水溜まりの水
波
せせらぎ
涙
こぼしたジュース
幸福というものもそういったものなのだ
幸福というものも
あの優しさやあた ....
そらくんたちと
子供公園であそぶ
気温36.2℃
親たちは木陰に避難し
子供たちだけが
めまいのする夏のさなかの灼熱を
嬉々としてうけとめている
なつをワンダーランドに変える魔法を
いつしか使えな ....
空から町に降りてく
なだらかな住宅地
ところどころ林のモコモコ
人影
意外とない
空から町に降りてく
どすん
とあるパーティーの部屋
おとなしく騒いで
膝をおさえたままキョロキョロ
....
ぼくがいいって言ってるだけじゃ
足りないという孤独
この孤独は健康な孤独だ
そばにいるよ
嘘じゃないよ
ずっと輝く人生だから
やがて朽ち落ちる花びらは
いのちの最先端で花を咲かせている
....
運転席に座り冷房を浴びながら
北の空の夕焼けをしばらく見つめていた
疲れのあくびに目を濡らしながら
きょうはなんの日だったかと考えていた
北の空が夕焼けに染まっていた
ぼんやりと蒸した夏の ....
シャンパンタワー
ホストたちの掛け合い
急かせる誘惑たち
花火みたいなボトルを
タワーに注いでく
楽しくなれない
いくら涙もろくても
永久の明かりに飢えている
愉快になれない
いく ....
ひとはじぶんの考えたいように考える
外部からもらったヒントのようなふりをして
内発的に湧き出たヒントのようなふりをして
ぼくはじぶんの考えたいように考える
淋しい夏の空
それは十度目
秋 ....
ぼくは肉体によって
命を認識され
魂からは離れられず
幾つもの心をつくりだし
精神という物差しで格付けされている
肉体にぼくは宿っているのだろうか
肉体を命と言えば良いのだろうか
じゃ ....
広島と山口を旅した春
26年まえの薄曇りの駅
初めて泊まったビジネスホテル
飲み慣れないスーパードライ
吸い慣れたマイルドセブンライト
深夜番組見つめながら
予定などないあしたをぼんやりと ....
ひとり寝の小窓から
隣の家のひかりが射していた
腫れぼったいオレンジのそのひかりが
いつか来るぼくの幸福を暖めてくれていた
不安定な感情の波に
もはや難破などしないだろう
ああ、ぼくは、静 ....
市場の朝は早い
そこには人間の胃袋を満たすという生の根源に直結した欲望の匂いと独特のエネルギーがある
狩人が獲物を担いで去ったあとに残された空間は
歯の抜けた老人の
ように
手持ちぶさたの待ち人顔な ....
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
ではなくて
ごめんなさい
せめて日英共同開発のあんぱん機関車トーマス号で
春野を親子で車窓の旅のどかなひととき
まさかこの写真じゃ
お ....
日差しだけが強くて涼しげだった
まだ朝のような夕方
木々の緑は身を揺らせて
一日じゅう空は青のままだった
ぼくは泣きたいほど懐かしかった
ひかりがひかりだけになっていた
それいがい
僕等 ....
「バナナツリー」
少しでも腐らないように
バナナツリー
立ちっぱなしが
程好く深呼吸
いつも立ち止まり
溜め息混じりで深呼吸
腐らないよう心がけしてみるが
格好悪さは相変わらずの僕
遠く南国か ....
金魚草咲いて揺れてあなたが笑う
金魚草震えて怯えて雨が降る
私そんな花になりたかった
あなたを癒す花になりたかった
金魚草金魚草
いつか枯れゆくその身としても
日食グラス
買わなきゃなあって思いながら
あっという間に金環日食前日
急いで探してもどこも売り切れで
日食グラス以外で
観察する方法はないかと
色々試した結果
大根おろしならぬ日食おろしが
出 ....
なんにもいらない
もうなんにもいらない
なんにもいらない
記憶にものこらなくていい
あなたが望む証が来るなら
ぼくは存在しなくてもいい
なんにもいらない
もうなんにもいらない
なん ....
おととい
この夜のあの月のしたで
だれかが
新しい発見をしただろう
よかった
圧倒的な量だけが
なにかを成すのだ
おととい
この夜のあの月のしたで
だれかが
新しい発見をしただ ....
ぼくはこれからも誤解され
ひとから見れば
損をして生きて行くだろう
でもそんな人生が気に入っているのだ
もうぼくの精神はひとりなのだから
それが選んだ道なのだから
同じようなひとのそばに ....
日暈が出ている
ゴルフそっちのけで写真をとる
これを見た誰かたいせつな人が
きれいだと感じて
洗われてくれたら
逆光で真っ暗だったから何枚も
何枚もゴルフそっちのけでとる
あ、オレの番だ
8時をまわっても夜が明るかった。
昼、ザワークラウトとソーセージをたらふく腹に入れていたので、夕食は違うものにした。
旬のホワイトアスパラの料理を食べ、オレンジ色に濁ったビールを何杯か飲み店を出る ....
教会がある辺りは暗かった
バーやレストランや
雑貨店が軒を連ねているのに
教会が闇を吸って膨らんでいた
さきの大戦で破壊され
戦後おなじものを建てたのだそうだ
かたちに宿るもの
それが ....
通勤の自転車に注意しながらでないと
この街での朝の散歩はあぶなかった
歩道を猛スピードで自転車がゆく
気持ちの良い朝の空気に
車輪もまた気持ちの良い音を立てている
ちょうどいま地球の裏側には ....
智恵子は雨の日には地震が来ないという
昔なじみの校舎のような病院だった
伝言板には院長の行く先が告げられていた
カーテンをあけて雨の日を見つめる
さくら若葉のあいだに在るのは
昔なじみのきれ ....
そらの珊瑚さんの携帯写真+詩おすすめリスト
(87)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
霊園の蝶
-
梅昆布茶
携帯写真+ ...
14
12-9-27
泣いていいよ
-
乱太郎
携帯写真+ ...
14*
12-9-25
地球いろした青いろの
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
3
12-9-13
ずっとかなしかった
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
6
12-9-11
セグメントの座標
-
オリーヴ
携帯写真+ ...
1
12-9-9
弱い俺だから
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
5
12-8-21
幸福
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
4
12-8-17
なつのそら
-
梅昆布茶
携帯写真+ ...
15
12-8-16
メインライン
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
3
12-8-2
健康な孤独
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
2
12-7-29
北の空
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
5
12-7-22
永久の詩
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
1
12-7-22
透明な陽射し
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
5
12-7-19
救われる魂
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
3
12-7-17
遥か空のした
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
8
12-7-15
隣のひかり
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
7
12-7-10
市場にて
-
梅昆布茶
携帯写真+ ...
15
12-7-10
菜の花まつりにて
-
梅昆布茶
携帯写真+ ...
10*
12-6-27
本当の自由
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
5
12-6-26
バナナツリー
-
乱太郎
携帯写真+ ...
16*
12-6-14
金魚草
-
永乃ゆち
携帯写真+ ...
5*
12-6-13
日食おろし
-
次元☆★
携帯写真+ ...
8*
12-5-22
だから大丈夫
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
6
12-5-15
よかった
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
3
12-5-13
讃歌
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
3
12-5-10
日暈
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
5
12-5-8
人間という袋
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
4
12-4-29
黒い教会
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
1
12-4-29
朝の散歩
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
1
12-4-28
きれいな空
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
9*
12-4-22
1
2
3