夜の湿り気が
ぬぐいきれずに
わたしのゆりかご
あなたはそっと
うしろむきで　

雨を吸った
風が吹いて
胸に空洞
わたしができることは
ただ、毎日をすごすことだけ？

　
　.... 「序説∧序奏」
 

　　　＊　

　　　　　＊

　　＊＊＊
　＊＊＊＊
　愛らしい風を
　　振り撒いて
　　感傷を仄めかせ
　　　君に入っていく
　　　　恐るべ　.... 院長夫婦に預けられてぼくは病院に住んでいた

病室がぼくの部屋だった

おっとりして真面目ないい子だとおばさんはよくぼくをほめてくれた

その夏、病院に大量の小虫が発生した

ちょうど　.... 　　西向きの窓から
　　斜光が射す



　　食器が並べられ
　　煙草に火が点けられ
　　いくつかの詩が書かれ



　　最後に僕が
　　玄関から入ってくる


　.... 僕の孤独な情念の炎が
語るべきことばの切れ端たちを
のこらず灼いてしまうので
僕の口からこぼれだすのは
いつも色違いの灰ばかり。
灰ばかりです。

両手の手のひらいっぱいに
灰を差し出　....

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タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
つたえて	- 唐草フウ	自由詩	8*	11-8-14
序説∧序奏	- nao	自由詩	7*	11-8-13
腐った弁当箱	- 吉岡ペペ ...	自由詩	6	11-8-12
斜光	- 草野春心	自由詩	11*	11-8-12
灰	- 橘あまね	自由詩	11*	11-8-7

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