産まれてからこれまで出会ってきた人の数と
同じように 別れてきた人の数が
いつか 等号で結ばれる
その時は誰にとっても等しく訪れる
(始まりの日が等しく訪れてくれたように)
私たちの ....
仏間に坐って
うなだれ
首を
さしだしていたことがある
白刃の前に
ながれる水音に
耳を澄ませていたことがある
客観的なまでに静まった ....
今日も
一筋の煙が空に立ち上る
さち子さん
崖の上から張り出した
痩せた木の枝に腰掛けて
いくつものブーツやハンカチや
涙やさよならなんかを
見ている
窓の裏の田んぼの中で
....