すべてのおすすめ
  山道の途中
  荒れた道の真ん中に
  母が落ちていた
  僕はそれをリュックに詰めた



  川に至り
  清水で口を漱いでいると
  父が流れてきた
  僕はそれ ....
  そらには大きな口がある
  風でくちづけしてくるくせに
  無口なところがいとおしい



  そらには大きな腕もある
  胸いっぱいに星を抱き
  ついでに燕をつまめるく ....
  唄うもの
  唄われるもの
  輪をなし
  浮かんでいるだけの
  此処



  犬の夢
  維管束の音
  電子たちの
  青い鬱



  在れ
  ....
  歓びの光を食べて
  すくすく笑う
  痛みの雨を呑んで
  それでも笑う



  初めは小さな種だった
  それがだんだん根を張って
  それがだんだん茎を伸ばし ....
  夏が来て
  巨きな足で僕を
  やさしく踏みつぶしていった
  蟻より小さく
  原子よりもっと小さく
  僕は
  ただの言葉になった



  それから南風に運ばれ
  ....
  雨に咲く
  色の傘



  笑む花
  泣く花
  歩く花



  雲とは
  笑みつつ見ている
  巨きな眼差し



  やがて
  陽に萎む ....
  あかちゃん
  君の手が
  天にむかって
  さし出されている



  まだ
  何も知らぬ
  君の手が
  よごれていくのを



  諍いに
  愛 ....
  あなたの
  からだの
  どこかにある



  おおきな
  おおきな
  おおきなうみ



  ちいさな
  ちいさな
  いまは
  ちいさなぼくだ ....
  静か
  僕は
  夜だ
  眠る



  雨よ
  僕の
  音を
  啜れ



  雨よ
  僕の
  夢を
  齧れ



  何処
 ....
  きいてね。
  きいたこと、あってもね。
  うるさいだろうけど、ね。
  ねぇ、きいてね。



  きいてね。
  その耳たぶでね。
  もっと奥のほう、
  まごころ ....
  黄金みたい、
  晴れ空につたう



  とりどりの雨、
  それだって君さ。



  この景色、
  ひかる希望。
  さそう絶望?
  違うね、
  ひ ....
  空色の
  ポリバケツに
  堆積する



  首を
  寝違えた詩人の
  寝違えた詩



  綺麗で
  あくまで綺麗で
  読む気がしないほど綺麗だっ ....
  春の
  壜に
  沈澱した
  メトロノーム



  歌は
  亡い
  右往と左往
  ちくたくたく
  まんまるい
  月の照る夜に
  凍てた川を跨ぎ
  去ってしまった者へ



  まんまるい
  陽の照る朝に
  そこらじゅうの鏡に
  閉ざされた思いへ



 ....
  にんげんひとり
  にんげんひとり
  よかったね
  おそろいだね



  おとこがひとり
  おんながひとり
  かなしいね
  ふぞろいだね



   ....
1.詩人

  一人の詩人は
  自らの詩をオルゴールに閉まった
  そして時々、宝石が
  散りばめられた蓋を開ける
  身分証明が必要なときや
  金に困ったとき


 ....
  おなじ手
  きみが
  仔犬をなでた手
  大根をきざむ手
  ぼくを
  柔かくつつむ手
  おなじ手



  おなじ手
  かなしみに
  涙をぬぐった手
 ....
  たばこのけむり
  あいまいのなか
  そっと
  てをふるもの
  ひかり



  ふりつもるゆき
  とうめいなゆき
  ぼくを
  ふちどるもの
  ひかり ....
  短くなった
  夜をうち捨て
  靴の裏で
  光をつぶした



  だれでも
  知っている
  夜の次は
  朝だ



  そして立ち昇る
  あいま ....
  光が
  目蓋を開き



  じっと
  私は視られていた



  世界に
  回想されていた
  あのさ。
  なんもなんないよ
  首つったって
  リスト切ったってなんも



  あのさ。
  敬ってみなよ
  盗人を
  そこらのホームレスを



 ....
  夕日なんて見たくない
  きみは言う
  紅く
  どこまでも紅く
  終わってゆくものなんて



  透明になんてなりたくない
  ぼくは思う
  歓びは
  柔らか ....
  春光に
  匂う
  息をつめ
  畦道をゆく



  (ただのいきもの
  (ただのいきもの。ここでは。



  匂う
  緑、
  汗、
  夢が
 ....
  きみと歩く
  この細い並木道



  きみが
  春風だから
  ぼくは飛んでゆくよ



  くだらない
  愛の歌だけ詰めた
  おなかをかかえて笑うよ
 ....
  疲れたら
  もう
  眠ったらいい
  重い荷物を
  置いてくればいい
  うす明るい
  夢の中に



  行こう
  夢の中に
  沈めてしまおう
   ....
  見知らぬ誰かの刃を使って
  見知らぬ誰かを傷つける



  それは強さではない
  邪悪とも言ってやれない
  阿呆というのだ



  自分自身の刃というものは ....
  休みたいので
  コンビニの店員に
  すいません
  枕とベッド売ってませんか
  って聞いたら
  申し訳ありませんが品切れです
  だと



  ふんわりしたいので ....
  日が沈むと駅は
  生きるものの
  蒸れた匂いで一杯になる



  人々はそぞろ歩き
  鴉が飛んでゆく
  何もかもが
  草臥れてしまったようで
  それでいて
 ....
  富士見台駅
  ホームのベンチに
  ぽつねんと腰おろし



  夕ぐれどき
  カレーパンを食べる
  べつに食べたくもない



  電車ではない
  待っ ....
  あんなに怖かったのに
  考えてもかんがえても
  答えはなかったのに



  きみと話した時間に
  茜いろの帰り道に
  電車の窓からのぞく空に
  やさしさの意味 ....
subaru★さんの草野春心さんおすすめリスト(63)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
山道- 草野春心自由詩311-6-17
そらのからだ- 草野春心自由詩6*11-6-12
芝生- 草野春心自由詩411-6-11
ことの花- 草野春心自由詩5*11-6-4
夏が来て- 草野春心自由詩411-6-2
雨に咲く- 草野春心自由詩3*11-5-29
あかちゃん- 草野春心自由詩1*11-5-24
くじら- 草野春心自由詩7*11-5-24
静か- 草野春心自由詩311-5-19
ね。- 草野春心自由詩17*11-5-18
天気雨- 草野春心自由詩311-5-17
捨てられた詩- 草野春心自由詩13*11-5-8
メトロノーム- 草野春心自由詩611-5-8
まんまる- 草野春心自由詩8*11-5-6
ただひとつ- 草野春心自由詩7*11-5-5
- 草野春心自由詩5*11-5-4
おなじ手- 草野春心自由詩3*11-5-4
ひびき- 草野春心自由詩411-5-3
- 草野春心自由詩311-5-3
既視- 草野春心自由詩2*11-5-2
歳をとろう- 草野春心自由詩2*11-5-1
夕日日和- 草野春心自由詩3*11-4-30
畦道- 草野春心自由詩5*11-4-30
並木道- 草野春心自由詩511-4-29
夢の中- 草野春心自由詩611-4-27
- 草野春心自由詩6*11-4-25
売買- 草野春心自由詩7*11-4-20
駅_2- 草野春心自由詩411-3-26
- 草野春心自由詩211-3-25
恋のうた- 草野春心自由詩5*11-3-23

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する