うかれているしかなかったのだ
さびしかった
信じられないくらいの
さびしい状況にいたのだった
いちかばちかのような気持ちだった
だから
うかれているしかなかったのだ ....
頼むから悪魔にだけは
魂を売らないで欲しい。
多くの人が不幸になるから
多くの命が粗末にされるから
地上の楽園をつくろうよ
誘惑を振り切り
タバコを止めよう
お酒を止めよう
快 ....
世界の果てに 椅子を二つ置いて
暮れつづける夕暮れと
明けつづける夜明けとのあいだで
いつまでも 話をしていよう
おじいちゃんの
笑顔が見たいから
おばあちゃんの
お礼を聞きたいから
辛い事でも
我慢する。
権利を主張すると
やりたくなくなる。
ありがとうと言われると
また次も良くしたくなる ....
その痩せた枝に忍び寄る風は音もなく
尖端に震えている明日 けれど確かな鼓動のように
その鼻筋に流れる涙はかなしみではなく
指をのばし拭い去ればただ あたたかな頬のぬくみ
僕は地に立って ....
あの7日間は
もう 治ったかと
思っていた
また
瘡蓋が増殖している
無意識に
引っかき 傷つけ
流血し
瘡蓋となり
また 傷つける
瘡蓋の数は
ココロの傷と ....
よるが青かった
星がすこし散らばっていた
このなんねんか
いつも腹が痛かった
死んだらこの青いよるに召されるのなら
こわくなかった
あそこにいけるのなら
こん ....
雨は世界が流す涙なのだと
誰かが言った
あらゆる痛みが雫となって
ひとしく僕らの真上から
降りてくるのだと言っていた
それが本当か嘘なのかなんて
どうだっていい
季節が冬のせ ....
ふきのとうが売られている
そこにある春は
私の居場所からは遠い春
外は寒くて
天気予報のゆきだるまに
驚かなくなって二月
桜の蕾が目につくものの
すくめた首のせいでよく見えない
....
夕暮れに雑踏の影が行き交う
ビルの窓に
バスの車窓に
黄昏れの輝きが溢れだす
すれ違う人の視界にも
夕暮れの雑踏の影に紛れて
何だか行く先を忘れてしまったよ
そっと見上げていたら
....
10日まえ月は満月で
それは午前6時21分のことだった
今日から4日ごの節分
新月つまり月は姿形も輪郭すらない
きょう話していて
なにひとつ楽しいことなんかなかった
....
悪いとこもってるんが悲しいんやないんよ
あんたの悲しい顔がみとうないの
あたしは普通のつもりやけど
みんなにとったら普通やなくて
ひとりの時にはわからへんから
みんなの中で気づかされる
....
ど根性ガエルの
教員生活25年なんて
ぼくの彼女いない暦41年にくらべれば
どんなに甘い風雪じゃないか
でも素人童貞というわけではない
32歳のとき、
チャットで知り合った20歳の女の ....
カシオペアってどれだろう
懐かしい北斗七星は何処だろう
オリオンの一角も捉え得ぬ眼球は
地面に転がって冷えている
でも、宇宙はもっと寒いんだよ
?昭和の音?という玩具がある
夕景のフィ ....
水仙は冬の空を貫く
凛と、静かに、美しく
瞳に白い花弁を溶かし
鼻孔を黄色く染めた
それは幾分の幸せを香らせる
桃色のスニーカーには
柔軟な葉と真っ直ぐな茎が映る
それは気分を優 ....
綺麗事はいい
この場合のいいは もういいのいいでなくて
よいの いいなのだ そういっているそばから
よくないことが起きる
私の恨みは凍らせる
君の隣があいているね 座っていいかな
....
道を白くさせるていどの雪が
ちいさくすうっと落ちてゆく
あれから16年
あの竹の切り口にも落ちてゆく
それはろうそくの火で瞬くまに乾いた
混乱はやんだ
喪失だけはい ....
あの頃 世の中は不公平だと呟いたあなたに
何も答えることができなくて
なんとなく悲しくて 曖昧に笑ったけれど
今ならば
あなたに答えられると思うのです
たしかに 世の中は不公平にでき ....