浅黒い皮膚の色 その足
足首に 色褪せた鈴つけて 何を呼び出すの
貴女がコマ送りで踊れば 揺るがす影響
ブレイズが時をかける様に弾む 弾力に緩めた苦しみを放ち
瞳の縁に貴女だけの境界線 ....
いいよ
わからないでいてあげる
まつ毛の角度や
飲み干されなかったコーヒー
長いまま燃えつきる煙草
いつもと違う靴
あたらしいゲーム
みたいに
わからないでいてあげるよ
....
故郷遠く背にすれば
曇天に霞みゆくは青く長い山の尾根
道に続くすすきがどこにでもいる老人のように
私にその淋しい手をふるのだ
通夜の日の廊下は疲れ果てたように行き止まり
昼なのに暗闇 ....
ちりとりで雪掻く朝やねこまんま
雪の結晶が晴れた空に浮かんで見える
手を合わせたいくらいだ
結晶ほどの重さに すぐ溶け出す定めにも幸せと感謝を
捧げたい
嬉し泣きで泣きっぱなしの世の中になればいい
そんな雪綿 ....
書こうとしたことを忘れてしまって
空をノックした
誰も出てきてはくれなかった
書こうとしたことを忘れてしまって
目を擦った
視界がさらにぼやけて
手からしょっぱい匂いがした
書こ ....
水道の蛇口を閉め忘れたようで
寝ているうちに耳の方へと
冷たいものが流れてきます
明日は仕事なのだからはやく
眠らなくてはならないと ....
自恃
あれから、四次元経つというのに。
わたくしはあいかわらず
自分に忠実である
すべきことをするのみだ
朝に昼に晩に夜に
出来ないことは出来ない。
真実がわたくしを知って ....
この日に
何度目覚めても良いことなんてないだろう
おぼろげに繋がった手足を
まばたきが裁断していく
畦道を歩きながら
すうと伸びた苗が風に傾れて
順々に光を浴びているのを見る
け ....