「さびしいとつぶやいたってきえませぬ」

ひとりぼっちの夜中にホットケーキを焼いていた。脂っこいカップラーメンひとつじゃあ、この欲張りなお腹は満足してくれなかったから。甘い匂いが漂って鼻の奥はひく ....
1、

時計が居た。
車椅子の少女の部屋、机の上に小さな
目覚ましアラーム機能付きの。シンプルな。

セロハンテープは寝ていた。
事務員の引き出しの中で、無雑作に横になり
不必要な書類 ....
相模原から来た女の子に、
相模で最大のスターは、
ジャイアンツの原辰徳親子なのかと聞くと、
そうですということだった。

そうゆうどうでもよい会話を、
さばさばとするその子は、
ぼく ....
ケンタッキーが美味しい季節
ツイスター一口わけてくれたけど
なぜだか恥ずかしく申し訳なく
皮だけかじってすぐ返す


私はあなたの外側から
目をこすりながら探してる
どこからどこまでが ....
語らない
石のメアドを
知った

赤外線で
返ってきたとき
ぼくは
ぼくじしんのさみしさにつきあたり
冷蔵庫を閉じて
こたつにもぐりこむ

石の
メールアドレスは
six w ....
鮭のような皮が私の皮膚にはあるのであって
しかし私は断じて鮭などではないのだから
これはつまり日本の政府がいけないという事
住民を核に慣らしていくことが大事だって
夕べのNHKのなんかそういう ....
もうもどれないって
感じた、一度覚えて
しまった味に愛撫さ
れなければ
私という存在は消えて
しまう。

夢、幼いときから
秘かに思っていた
海中に沈んで
息をひそめてたの
大切 ....
こころがふるえず
それでも
息をしている

それは
一滴の涙も許さなくなり
やがてはそれさえも


見当たらないのは事象
ではなく
動かないのは現実
でもなく

閉じたりふ ....
アイデンティティーは甘めがいいもの
角砂糖をふたつ
未来を見るような目で
スプーンの先端を見つめて崩す
一滴もこぼさずに
何かを確かめるような動作のひとつひとつが
あなたがいくじなしだって ....
自分の屍の未来を
歌った 私は
街をさまよう
私は かき消されていった


大バーゲンセールの閑古鳥を
たった ひとり
夢すら 持たずに 私は
あなたの声となり さまよった


 ....
 
 
あのよからやってきた
こどもがひとり

このよのしくみを
しりはじめている

あのよへいった
かつてのこどもも

しりはじめている
おなじそらのしたで
 
 
返せ
切れた回線に向かってつぶやく


顔なじみの彼のDJプレイ
聴いているうちに
眠って
しまった

ご機嫌な曲たちは夢には届かなかったよ
空しく音を流し続ける傍らのiPhone ....
容姿の良い女は信用できない
ちょっとマスコット的ふるまいをすれば
まわりから受け入れられると踏んだ
打算的な行動をするから

今日も
マスコット的ふるまいを
したから
なぐった
ここ ....
ひとひら
手のひらに乗せてみると
ちっさい象みたいな形で
足の裏がかゆくて
恥ずかしいような
気がして

いつかわたし
旅に出る時の
準備を
まだしていなくて
それは
きっと
 ....
忙しい作家みたいに
見えない締め切りに追われてさ
渋谷の人ごみ追い越して
ひとりぼっちのおいかけっこ
横断歩道を
渡る
手を挙げた老人の
律儀な背中にしょった
いくつもの
ストーリー ....
とうめいの糸くずが飛んでいる

水はつぶを形成して
表層にとどまっている

空室のマグネットは斜めに付いて
皆は声を張り上げる

彼女はごりごり言っている
彼女もごりごり言っている
 ....
そして、最初のはなしをしよう、
どうして始めたのか、どうやって始まったのか、
それがわからないから、お父さんと、
お母さんの、名前をじゅんぐりにつぶやいて、
そのなかにはまったくぼくがいなくて ....
片野さんはシステムで
片野さんはその前には詩を書いていた
片野さんがシステムを書き出したので
片野さん、システムですね と言うと
片野さんは、詩ですね、と答えたのだった

片野さんの最終ロ ....
世界は二頭の象が支える巨大な円盤ではなく
真空に浮かぶ球体にかろうじて貼りついている
ざらざらとした薄い膜に過ぎない
と知った日から君は
旅に出る必要がなくなってしまった
それなのに
果て ....
あなたとセックスしている間、頭の中で聞えていた電子音の長さを数えてみました
それはぴったり4秒で
あなたが私にしてくれたどのキスよりも長かったから
私は、いつもより大きな声で、喘ぐ

4秒の ....
A fond, A fond,
もっと 振って もっともっと

どこか遠くへいきたいな
おねえさんがそうつぶやいたのを聞いた時
世界には
どこか遠くがあるのだと知って
突然、彼女はあこが ....
ぼくはもう駄目だからあとは頼んだ。このゲームがいつまで続くのかはわからないけど、行けるとこまで行ってくれ、投げたくなったら投げればいい。一度降りたら戻れないのは分かってるし、それなのに君に任せるってい .... ふたしかな水を生きて
行方のどこにも底がない


くうかんを蹴りあげて
足音を確かめる
ひかりは、
柔らかくかげを踏んで
どこか遠い国になった。



どこまでも水。
ぼく ....
カフェベローナ
カフェベローナ
深夜の丸太町通りで
ひっそりと灯ってる
カフェベローナは、
24時間営業ですよ こんなところで
あたしたちはいつも出会ってしまって
いい加減 気付かないふ ....
ぎゅぅってする
照れちゃうからうつむく
うつむいたら
あたしの小さなおっぱいが
君のうすい胸板を不機嫌そうに遠ざけているのが見えた

{引用=夢のおはなし
いつか君と同じベッドであたしが ....
よしこちゃんは ピアノをもっていかなかった

彼女が五十一のとき のこっていたじいさまが死んで
よしこちゃんはもう 親のない子になった

その家は 彼女が大人になる頃に建って
夏と冬の休み ....
もう今さら
言いたいことなんてないし
毎日
言いたいことばかりで
今は
それと同じ


「冷たい」なんて
言われたことがなかった
反論も 
きっとできる
でも 自信がないのは
 ....
「ここから飛び降りるって言ったらどうする?」
「やれやれ。気まぐれなお姫さまだ」
「なによ、その棒読みのセリフは」
「感情がこもっていないんだよ」
「あのねー」
 
 
 屋上、 ....
あの頃、君に告げられなかったことを今


 ***


ねぇ、君
冷やし中華を誰よりも早く始めたいの、とはりきる君の姿が僕は好きだったんだ



ねぇ、君
扇風機の首フリに合わ ....
*
目覚めると音のない世界
カーテンの隙間から灰色の光が射している
明けていくカーテン越しの光のなかで
青磁の肌が鈍く輝く

この部屋はこんなふうに朝を迎えるんだね。
僕は君を置き去りに ....
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