久しぶりに三人で手を繋ぐ
いつもより寒い冬
汗をかいた小さな掌は
どことなく妻に似ていた

歳を聞けば指で
三本や五本を出していたのに
今では両手の指すべてを使わなければならない ....
罪をあがなおうとは言わない


空は青い。
青くなくてもいい。


来る途中に蟻を踏みつぶした朝だ
地に埋まった男は
逆さの姿勢で固まっている


そのまま足を伸ばし続けて

彼は、いつしか
木、と呼ばれるようになった。
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