赤い月夜の森の中を
恋人達が無言に行く
凍った大気と闇の道を
二人は抱き合って行く
抱き上げられた女は
男の肩に頭を預け
柔らかに目を伏せて
その温かさに耳を着け
胸の鼓動を感じている ....
死んだ少女の手を取って
「タリサ、クミ」とイエスは言われた
少女よ、起きなさい
へべれけにされマワされて
中学生の少女は自殺した
夏の未明、背伸びの季節には
恋に恋する期待もあっただろう
....
風邪ひいた
鏡の私が情けない顔で
くしゃみを3発
脳味噌が揺れる
くしゃみを3発
モナ・リザもくしゃみをする
その時
?泣く女?もくしゃみをする
アイスランドもくしゃみにぶれる
世界 ....
おもいだす
ラムネの色
を、
加工した
味のように
舌が真っ青になる
おなかを
壊せないわたしは
首を曲げて
角度、
「手伝おうか」
と
たくさんの女の ....
三千年の日々に
のさばらせた腕を
そこらじゅうに伸ばして
あれもこれもと おかわりをした
過ちは井戸のなかで
面立ちは人の顔で
言葉だけを 亡くして
....
雨の日、
すべりだいで、
世界のはんぶんを洗い流した
もうはんぶんを
ランドセルに入れたままで
けんけんぱをしながら
あの日の顛末を見ていた
ほとばしる水しぶき
暮れかかる ガーゴイル
けんけんぱをしながら
あたしはどこまでも無敵だった
孤独なガゼルみたいに
....
胃が重い
人の想いは
荷が重い
一定、一定の過去を創りだす
わたしの
しんぞうのうらがわの、
思想力と安楽死を求めてる、
わかく
やわらかく
なまぬるいそんざいかん
…
宇宙葬に関わっては、
いまだ周囲 ....
きれいな部屋
テレビから伝わってくる
澱んだ空気
....
周りに合わせて
笑えば笑うほど
「楽しいって なんだっけ?」
可笑しそうに手をたたいて
笑う
あの子が
君が
おまえが
憎いよ
ただ「好き」という文字を追いかけて
一途に ....
じわり、じわり
おぞましい何かが
昼寝のあとの
とろけたわたしに
迫ってくる
自分を嫌いになることは、
悲しいことだよ
きっと
きっと
とても悲しいことさ
冷房が最高に効い ....
ことばでわたしをしばりつけて
みみもとでいじわるにささやいてよ
ふるえるからだがきみのものであることを
たしかめさせてほしい
ほしい
ゆがむくちもとにみとれる。
{引用=かえりたい
かえりたい
かえりたい
かえりたい
胎内に、かえりたい
羊水に溺れていたいのさ 。}
撫でてほしくて
すべてを
心も 身体も
だれかに撫でてほしくて
猫みたいに
丸くなってお昼寝するの
君は僕のヘロイン
僕を酔わせてくれないか
君の真っ黒い瞳の中に住んでみたいよ
森で戯れる少女と友達なんだって?
僕にはゲイの友達しかいないよ
さよなら月の国の友達
僕たちは地球という星で
....
昼間の森からはまだあの不思議なメロディーが聴こえるからまだ大丈夫
氷の国の王子はどうしてるかなあ
月の国のあの娘は?
先生、私宮崎あおいになりたい
映画の中の君に
CANCA ....
暗い部屋で一人でイヤホンを耳に突っ込んで死ぬ
優しい毛布にくるまれながら
窓の外の神様が住んでる燃えるような群青色の空を見つめる
ひんやりとした空気
時代に取り残されたような私の部屋
その冷 ....
パパ1号とメールをします
また会わなきゃ
やだなあ
でも生きるために
全ては向こうからやってくる
悪夢に作り替えるのは私
夢から醒めたアリスは悲しそうな顔をします
でもあたしには優し ....
好きでもない男と寝た位でなんで泣くの
そんなのよくある話じゃん
セフレとかゆうふざけた名前がちゃんとついてるし
なんでだろあの女の子のお話を聞いててもなんにも思わない
だってそれ以上の孤独や絶望なんて ....
君に歌って欲しいんだ
君の歌
君は歌うことしかできないけど、それでいいんだ
絶望の空から聴こえる氷のような音楽
それだけが真実でそれだけを聴いて生きていた
それ以外なんか無いと思う
あ ....
君の純情、僕が買うよ
さあ手をとっていこう
太陽と絶望の国へ
私が17才だったころ
深夜よく天使の顔した悪魔が窓際にやってきて話をしたっけ
あれもしかしたら堕天使だったのかな
天界でし ....
今日は神様がパウロに手紙を渡した日
B組のあの娘が自殺した日
雨の降りそうな灰色の空
不吉な予感はいつだって美しい
嘘の祝福の鐘が頭の中に鳴り響く
急いで
羊神の弟子が追ってきてる ....