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吐き出せば言葉になる

何度も舌の上で転がせば
溶けてなくなってくれるような気がしたのだけれど
ただ焦がれるばかりだった


私はあなたの背中しか見ないよ
ああ でも
揺らい ....
 
 
秋は
だれなのだろう
すずしげな顔をして
そのひとが
やってくると
しん、と
静かな音がする

みのりの秋と
ヒトはいうけれど
秋は
みのりなどではない

あまい ....
風がずいぶん涼しくなってきました
青い空に
白い月が出ていて
どうして、涙が流れそうになってしまったのでしょう
よその家から漂ってくるカレーの匂い
僕は心の中の
小さな茶の間を思い浮かべて ....
坂のある街は
景色の綺麗なところが
多い

シアトルもそう
リアス式海岸があり
流木が流れ

ちょっとフリーウェイを
車で走れば
そこは
緑に埋もれる
森また森

高台の高 ....
木が勢いよく枝をひろげ
葉がさらさらと風にそよいでいる

ココがわたしの入口です


日に焼けた古本の匂いが
若き父のひたむきさをつれてくる

ココがわたしの入口です


決し ....
お休み、白い夢
あまい音楽のなかで
呼び出しのベルがどこまでも続いている
ぼくは、ねざめの黒い籠に
人びとが起きていくのを聴く
沈み込む星の胎と
平衡にあなたがほほえんでくれる
光の進む ....
輝いてる月の価値
消えそうに潤む月の価値観

僕は潤む月を見ながら自分を重ねていくのだ

儚くも消え行く身と思うならば
いっそ輝いて消えるのか
いつの間にか消えているのかは

今 月 ....
 
 
おさない頃
倉庫に閉じこめられた
なにか悪さを
したのかもしれない

わたしは泣いた
父の足音が遠ざかり
もうだめかと思っていると
ふたたび父の足音が近づいてきて
鍵があ ....
ふたりで眠り込んだベッドの窓辺には

二週間まえ満月と金星がいてくれた

急斜面に生えた常緑樹たちの縁どりが

この五年かんおまえに微笑んでくれていたんだね

みどりになりたいよ

 ....
明けがたに仕事を終えて
20分だけ男のひとに会った
くちの中に
たんぱく質の味を覚えながら
台所で立ったまま桃を食べた

うす暗く うす寒い からだのなかに
うす甘い桃が
ぬまぬま ....
やさしい気持ちは
赤子のむせび泣くそれに
似ているかもしれない

なにがやさしさなのか
わからなくなることがある

ただ強く抱きしめるだけのうそも
飴をひとつぶあげる掌も
好きという ....
渇く忘れ去られた庭に光があった
錆びついた鉄柵はきしみを告げる
ほしいままにはびこる夏草が
風を連れて通り過ぎてゆく


忘れ去られた庭の
土は乾いて陽盛りだけが
影を作り 思い出を形 ....
電話がかかってきて
行ってしまった
幸せになるんだ
といって

コケリンドウの
花をみつけた
ちいさな青
の付け根のあたり
淡く
消えそうなものに
私はいつも憧れる

たくさ ....
咲いてる花に
命感じて
触れない手でだきしめる

薄い色の
その命に
なにかを託して歩き出す

認めてほしい
心のありか
だれかがいれば救われるの?

想いを重ねない
川の流 ....
星の虹が
路を馳せる
無と刹那
指と指の差


曇は飛び去り
岩は残る
暮れの雨の手
無数に押す手


夜が夜になるときの
色とにおいの減り具合
音 ....
{引用=

( 乾いた木のままでは つらいのです )
( 秋がやってくるなら なおさら )


通り雨の大粒な なみだのような冷たい滴に
もうこれで 夏が終わるのを知りました
すぐにや ....
やさしさを込めたはずの言葉の前に
氷のように冷たい壁を感じるのは
わたしの中の本当だからです

どうしても感じずにはいられない
わたしの中の冷えきったもの
それが目の前に在るのです

 ....
{引用=
夜の鉄塔に
不意に生える街
怯える目を
置き去りにして
黒々と
増える

天辺から
樹が生えたかと思うと
それも鉄の塊
夜が音を立てて吼えた
音にならなかった
だが ....
その子は

”太陽のようこちゃん”と
呼ばれて 育った

あぁ 自分は太陽みたい
なんだな
と ぼやんとおもいながら

思春期を過ぎ

闇の部分をココロに
かかえはじめた

 ....
青空と強く降り注ぐ陽射しの中
パラパラと降りだした雨粒
光を纏って輝き出せば
空に虹がかかり
ぽろんぽろんと鍵盤が弾みだす

夢とも現実ともとれない世界
その風景を残そうと
携帯にメモ ....
何かをこらえるときに
下くちびるを噛むせいで
わたしのくちびるはいつも痛んでいる

本当に痛んでいるのはきっと
こころというものであるはずなのに
わたしはわたしの痛んだくちびるの
その細 ....
 
 
壊れたメトロノームの
壊れたリズムで
第一楽章は始まる
歪んだ旋律が
琥珀色のホールを満たし
それでもヒトたちは
祈るように席に座り続けた
やがて楽団員が一人また一人と
舞 ....
あたしが生まれた八月
星が綺麗だったかな
だれも教えてくれない
空の模様が知りたい

あたしが育った八月
いろんな太陽みてた
暑い風景のほかにあった想い

あたし余計ですか
あたし ....
みずうみにすんでいる女の子は
キスがへたくそで色白で
酸素のいろや木漏れ日の匂い
澄んだ朝の空の温度なんかにくわしいけれど
マニキュアの冷たさや
つま先の孤独なんかは知らなかった
毎日すこ ....
果実に映る光の粒々が
虹色に反射して
幼子の夢を導いている

そんな幻想は
幼子でなくオトナを癒しているのだ
癒しきれない傷を持て余しているから

水が凡て洗い流してくれるのなら
罪 ....
あなたとセックスしている間、頭の中で聞えていた電子音の長さを数えてみました
それはぴったり4秒で
あなたが私にしてくれたどのキスよりも長かったから
私は、いつもより大きな声で、喘ぐ

4秒の ....
Akari Chikaさんの自由詩おすすめリスト(86)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
金魚- 青井とり自由詩210-9-18
秋に- 小川 葉自由詩6*10-9-18
眠りの季節- 真山義一 ...自由詩1610-9-18
坂のある街- 森の猫自由詩6*10-9-16
空は音符の匂い- 昼寝ヒル ...自由詩6*10-9-15
トロワ_(ii)- 梶谷あや ...自由詩510-9-12
潤む月- maumi自由詩6*10-9-12
倉庫- 小川 葉自由詩710-9-11
流星- 吉岡ペペ ...自由詩710-9-11
落下する桃- はるな自由詩310-9-10
九月は誰もが遠ざかる- みぞるる自由詩410-9-9
緑の蝶- 石瀬琳々自由詩7*10-9-9
りんどう- 佐野権太自由詩21*10-9-7
小さな花- 朧月自由詩410-9-6
夜やまぬ夜- 木立 悟自由詩510-9-3
ピノキオ- 月乃助自由詩12*10-9-3
氷のように冷たいもの- ベンジャ ...自由詩4*10-9-3
酸化した街- 真島正人自由詩5*10-9-3
太陽と月- 森の猫自由詩8*10-9-3
夢の続きを- ミツバチ自由詩9*10-9-2
くちづけ- ベンジャ ...自由詩4*10-9-2
ホール- たもつ自由詩610-9-1
8月の空- 朧月自由詩110-8-30
ダイアモンド・シスター- アヅサ自由詩6*10-8-30
あざやかな果実- れもん自由詩210-8-18
私たちはみんなセックスがしたい- とんぼ自由詩809-4-16

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