数日前に何気なく口から走った
くだらない言葉が
ぼろぼろになって帰ってきた夜に
あんぐりと口をあけて
その夜にほうりこんでいく
方方巡った小さな言葉は
無い皮膚を剥がされ
無い指を切られ ....
色鉛筆のケースの中で
弟が眠っている
一番落ち着ける場所らしい
父と母はテレビを見て
時々、笑ったり泣いたりを
繰り返している
ケースから出された色鉛筆で
僕は絵に色を塗る
....
メサに入り込んだまま
針葉樹林は交戦を始めた
戦争が始まったんだ
臆病もんは隠れてろ!
大事なのはてめーだけだろ?
歩兵のウーズ・ウーズ・ドグが叫んだ
手榴弾の爆発はいったい何 ....
キャベツ畑に雨がざわめく夜更けにひたひたと
歩める老いた木こりのひび割れた手のひらを染める
煙草のヤニは深く沈殿し
猫目石のように闇の中のわずかな光を集める
暖炉にかかったスープ鍋 ....
気分がやけに良くて
胸のつかえが取れた心地だ
手足は冷たくともとても穏やかで
失った人のことももう全てどうでもいい
届かない彼のことは忘れよう
手を伸ばしてもかわされて冷たい雨
遠い目をし ....
堕ちてゆくのも
そこにとどまるのも
そんなこともあったねと
笑えるのも
なかったことにしちまうのも
そもそも堕っこったりしないのも
紙一重なんだよなぁ
それな ....
そんな女の媚びるような歌声が
俺の頭から離れないんだ
しかし女は誰か男を
男の腕を
懐を
頼りに生きているわけでもなかった
女は
言った
斜め口調で
この俺がいかにつまらない男 ....
私の部屋にあるハンニバル・レクターのポスターのおでこには、
かつて、こう書いてあった。
{引用=“孤島に流れ着いた僕たちは休日の16時になると押し寄せる不安に抵抗するすべを知らない。”}
....
日々磔刑 肉体の性 ウォー
重たい瞼が伝える 神々の肩と身
ボリボリと氷食う冬日
窓をあけたら、
なにもなく。
星の音がしていた。
破壊の後はまっ白ですジミヘン
東からの陽射しの赤子の肌のごとく
冷気揺れ朝を煮詰めて読書する
硬質に濁ったゼリー状のものの中で
僕らの天気予報は
軋み
軋んだ音をたて
初雪が観測されたことを
伝えようとしている
子どもたちが歩道橋から次々に
ランドセルを落とす遊び ....
霊の痕跡 宿り雨 昏
傘さされ咽ぶ霊界 雨止まず
揺れる胸 大きく息する乳の雨
今 女性性を飲み込むところ
黒く太い線で描いた哀色
繊細でいつか途切れてしまいそうな
悲愴ではなくて
黒く太い線で描いた哀色
窓枠がちゃっかり絵画のように仕立てる
美しいわけなんてないけど
いいだ ....
靴の中身が煮えてきた
シャツは背中に張り付いて
ベタベタとした初夏の汗が出る
まだ夜は寒いので春のシャツで
上着を脱いでも身体は熱いまま
刺すような日差しに萎びる空気
プールがあれば倒れ込 ....
昔から、そう
私は女の子ではなくて
何を言われても平気で
男と同性感覚で一緒にいる
本当はそうではなくて
女の子になりたかった
ずっと我慢してた
....
死ぬのを忘れたカナリアは
月夜の晩に酔いつぶれ
死んだふりする卑怯者
二月の雪を貯め込んで
春の来るのを妨げる
迷惑至極の無礼者
如意棒もどきの長い竿
背中に担いで歩いてる
やぶさめさんのおすすめリスト
(17)
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日付
世話
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アキヨシ
自由詩
3
11-4-24
色鉛筆
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たもつ
自由詩
19
10-10-30
カーピー_フライデイ
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竜門勇気
自由詩
2*
09-11-12
ひび割れた琥珀
-
白糸雅樹
自由詩
2
09-11-11
『おだいじに』
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東雲 李 ...
自由詩
1*
09-11-11
しろいしかくのなかでおもったこと
-
笠原 ち ...
携帯写真+ ...
4*
09-11-11
媚びる女
-
ふくだわ ...
自由詩
2
09-11-10
彼らもまた16時の憂鬱に耐えるため、ただ闇雲に戦っていただけ ...
-
ひとなつ
自由詩
5*
09-11-10
日々磔刑
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アハウ
俳句
2
09-11-9
無音
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くうき
自由詩
2*
09-11-9
ジミヘン
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アハウ
俳句
3
09-11-6
初雪
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たもつ
自由詩
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09-11-5
雨_宿り
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アハウ
俳句
2
09-10-26
黒く太い線で描いた哀色
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瑠王
自由詩
5*
09-9-9
フライング・アイス
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木屋 亞 ...
自由詩
2*
08-5-26
吐
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桐野晴
未詩・独白
1
07-10-3
鶯
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あおば
自由詩
2*
05-2-17