大事なことを知っていって
大事なことを忘れていって
それでも何か残るなら
少しでも長生きを願ってね
闇に目隠しされて
明日を望 ....
六ヶ月分の定期券 は恐くて買えない
かといって
彼は笑って言う
流れたままのテレビの前で
強く固く抱き合って
それはもう痛いくらいなんだけど
愛してるの声
片道四百円
僕ら一緒 ....
誰か俺におやすみと言ってくれ
そうじゃないと
また俺は眠れない
また俺は悪夢を見る
せっかく作ったゆりかごから
落ちちまうだろう
誰か1本だけ寂しげに咲く
赤 ....
天狼の眼さえ優しき夕刻の西空高く服わぬ者
夜目遠目街は光の傘のうち見上げる春の冬の星座を
麦と真珠一対の名を見出せし好き人の名を我は知るなり
星影を抱きて部屋で愛しき言い尽くしてよ指 ....
星作りの夜
音が聞こえそうなほど近く
手が触れるほど近く
唇を震わし言葉を風に変える
ぱちんぱちんと音が鳴る
星のかけらを浴びて
背に生えた見えない羽を振るわせる
ぱちんぱちんと
....
サヨナラなんて
10秒あれば言える
俺は言ってない
あなたも言ってない
なのに
もう会えない
出会いには出会いの
別れには別れの
儀式が必要だ
少 ....
階段が沈んでいく。
当たり前の海の中に。
階段が沈んでいく。
沈んでいく。
俺はその階段を
歩いている。
階段は
沈んでい ....
離れていても
君はいるよ
携帯電話の中に
「好き」という言葉も
「元気」という言葉も
伝わる
でも
僕は君に触れることができない
肩を抱いて「好き」と言 ....
世界のどこかで
茶色い皮膚と黒い目の子供が
今日も泣く
たくさん泣く
日本のどこかでもきっと、
黄色い皮膚で黒い目の子供が
わんわんと大声で泣いている
どちらがどうというわけではない ....
またあした
って
もう言えない
だけど
君の選んだ未来は
絶対に正しいから
心からお祝いします
またあした
って
もう言えない
だけど
心から、おめでとう
実をいえば
俺は
電話ってものが好きじゃないんだ
その俺が
真夜中に
水に浮くキャンドルの
揺れる炎をみて
無性に誰かと話したくなった
誰でもいいって訳 ....
知れば迷い 知らねど迷う 獣道
何すれば 良いかも分からぬ テスト前
親子泣く 共に離した 小さな手