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{引用=
紙上に佇む
痩せ細った枯れ木
磨り減ったペン先がつけた
掻き傷の隙間に
深く根を張るインクの滲み
どこに行くとも
なにを残すとも
示さぬままに
埋まってしまった行の終わりの ....
{引用=
いなくなったきみを探していたら
僕は自分を見失ってしまった

砂浜を歩くたどたどしい足元が
早く何処かへ連れて行ってくれないかと
波にさらわれることを望んでいるこころは
宙に浮 ....
{引用=
それぞれに交差する
よっつのひとみ

そのやわらかな表面は
甘いのだろうか
それとも潮の

見詰めれば
卵黄を飲み込むように
喉を滑らかに落ちてゆく

嗚呼

同 ....
{引用=「果てのない孤独を感じるのは、まだ私が弱いからでしょうか。
私が未だ、言いようのない既視に打ち拉がれては瞼に幕を引こうとし、
触感を拒むのは、もう世に何がしかの光明をも信じていないからでし ....
{引用=
遠い
耳奥で
汽笛が鳴っている
心臓が激しく
波打って
僕は行く当てもない
切符を手に入れる

ポケットに残った
微々たる残金は
駅の構内で眠る
浮浪者の
明日の食 ....
{引用=
うわの空に舞う花弁を掴もうとして距離を見誤る春愁の日
                
性別なんて窮屈すぎて息が詰まりそうだった

黄昏色の溜息を煙草の煙と一緒に吐き出して
トイ ....
{引用=
どこまでも遠浅の海岸で
白波を追いかける明方
目覚めると涙を舐めていた
すぐ熱いシャワーで
洗い流そうとしたのに
いつまでも耳奥から波の音が消えずに

こんな音
溺れる前に ....
{引用=
繋ぎたい手をわざとに隠す
距離に焦がれる眼球を
胸に取り込んでベッドまで持ち帰る
ランプの灯りに意識を漂わせて
アルコールを一口舐める
(あの丸くて柔らかいの欲しいな)
(ホル ....
{引用=
嫉妬に狂った女が送ってくる
ヒステリックなメール
私が貴方の何かを奪ったのだという
よく分からないのだけれど
だとしたら謝らなくては?

ごめんなさい?
違う、もっと別の
 ....
{引用=
約束の時間に間に合う為に道路に飛び出してきた子猫を轢殺す
目の前の死にそうな人間を救うより偉業を成し遂げる為に労力を使う
そんなあなたは時々泣いてみせる
苦しい重荷を一身に背負ったヒ ....
{引用=
降りてくる朝の手綱を引いて
静寂の中にひっそり佇む戸口を叩く

小径を満たしてゆく血潮が瞼を温める
レンズの向うに産まれた半透明の結晶が
ぶつかりあって溶けてゆく

あらわれ ....
春を待つ誰もの浮かれた気温の中
鉛のような重さを持って鎮座していた
深い霧の奥から一点だけを見詰める眼差し
臆病な羊たちのそれとは違う
狼の口元に漂う吐息を纏った鋭利な眼光
まるでそこだ ....
{引用=
夜と昼と海が三分割された世界で
神経や筋肉や骨格のことばかり考えていた
何を考えてるのって聞かれて
沈黙するたびに擦り減っていった何かに
ぽつんと謝る、

 (ごめんね い ....
{引用=
眼球の筋肉が弛緩して光を巧く捉えられない
ぼやけた視界を懸命に凝らして
壁つたいに歩いてゆけば出口に辿り着くと呟いてみる
規則性を見出そうとする心には不安があるのかな
皺を寄せた眉 ....
{引用=
誰も知れない部屋に
愛しい疲れて飽いた私のプシケ
その瞳の黄金の闇に恋をしてから
どうにも朝が眩しくて

指先に掴めない月光を纏わせて
草原で花冠を編む
春雨のような声で静寂 ....
{引用=
冷たいコールタールに沈んで
薄い唇を堅く閉ざせば
沈黙が真実さえも無に返して
上辺を撫でる風には奪うことができない
追憶の時間を抱き締めている

強張らせた体が化石になって
 ....
{引用=
木洩れ日おちる
春の小道
端はにゆれる
野の草の
やわらかな
つややかな

風撫でる 葉先
 (絡めた小指)



陽射しが 美しい絵画の色彩を奪っていくと言う
 ....
{引用=
ハルが鳴く

寂寞とした夜が明け
やわらかな陽射しが
小さな籠をみたす頃

デジタルのアラーム音に
携帯のモーニングコールに
沿って響く
心地よい声が
目覚めを誘う
 ....
{引用=
春を待つ少女の さくら色の唇
それは いとおしく やさしげなもの
懸命ではあるが 滅茶苦茶な その色香を愛しては
氾濫する 崩壊する 享楽の轟きを聞くのは
彼らではない 彼女たち自 ....
{引用=
おまえは死への憧憬もないまま 籠を抜け出して
まだ春も遠い 凍える大地へと羽ばたいていった
空高く飛翔することも出来ない そのか弱い翼で
導きの手もないまま 朽ち果てる身体は
誰に ....
{引用=
煙草の煙の向うに霞む景色だけが角膜にやさしく映る
海にも山にも離れた場所で
満たされようと何かを(何でもいい)探している
そしてそれは至極まっとうなことだと言い聞かせて


 ....
{引用=
蓄音器から聞こえてくる歌劇に
あなたとの情事を重ねて
センチメンタルに浸る
贅沢に愛を貪りながら
少し破廉恥かしら、と頬を赤らめて

けれど、
いつまでも花の少女ではいられな ....
……とある蛙さんの高梁サトルさんおすすめリスト(52)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
6月の海- 高梁サト ...自由詩22*10-6-14
遠い眼差し- 高梁サト ...自由詩18*10-5-14
半身- 高梁サト ...自由詩14*10-5-10
手紙- 高梁サト ...自由詩7+*10-5-6
放浪- 高梁サト ...自由詩9*10-4-29
- 高梁サト ...自由詩13*10-4-20
monologue- 高梁サト ...自由詩10*10-4-6
((心E/D房))- 高梁サト ...自由詩10*10-4-3
ハッピーエンド- 高梁サト ...自由詩10*10-3-31
鸚鵡返し- 高梁サト ...自由詩7*10-3-27
最初の音- 高梁サト ...自由詩13*10-3-24
きみは行ってしまった- 高梁サト ...自由詩8*10-3-19
白夜時代- 高梁サト ...自由詩13*10-3-17
乱視- 高梁サト ...自由詩13*10-3-11
真夜中のロンド- 高梁サト ...自由詩12*10-3-7
Babylon- 高梁サト ...自由詩9*10-3-3
きみのかわりに綴る- 高梁サト ...自由詩9*10-2-21
主旋律- 高梁サト ...自由詩9*10-2-17
鋼鉄のカノン- 高梁サト ...自由詩8*10-2-12
シーニュとしての擬似死- 高梁サト ...自由詩10*10-2-11
SMOKE- 高梁サト ...自由詩5*10-2-7
返らぬ少女のかずかずを、愛しき君におくる- 高梁サト ...自由詩3*10-2-5

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