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瞬く間に
ホームは行く
狼は走る
涎と舌を垂らし
加速する列車を追いかける
黄金色の眼光
離れ小島の青船
点々と帆を広げる
君が去ってゆくのか
僕が去ってゆくのか
フラット ....
遠くに咲く
    桜の写真
浮かべて 流れて
 さらに さらに 霞みゆく
Gが高めの空気
    追いかけていきそうになる沈黙へ

花びらが散る

クリスマス、雪に見立てた紙吹雪。 ....
なんと呼ばれる鳥なのだろう
石段の不揃いな傾きに
しっとりと煙る霧の中
コードの巻かれた掃除機は
底辺の視界を黙々と追っている

ガラガタリと小さな車輪を回し
苔を舐めるように登って ....
頭は、たくさんあってよ。
ちいせぇ笠も、でけぇ笠も。
水すくい上げてよ。
飛び込むのさ、回転さ。
なんべんでん、やるき。
ゴールはあるき。
じゃけんど、 ....
(ア、ア、マイクテス、テス、本日は晴天なり。)
がぁーん チャペルの発声
ほとばしる 薔薇 バラの花びら
ひゅうひゅうと襲われる

トレーシングペーパーで透かしても
バラの雌蕊は包まれて  ....
市電のレールは暁に根負けし
夏のそれとは違って
鰈のように臥している
遠くまで伸びる 秋色
同じ窓から、庭先の蘭も
肩を落としているのが見えた。
あぁ、
そんなこと忘れるくらい
片 ....
楕円の踊る 炎の中へ
熱くない驚きよりも
息のできない
もどかしさで満ちる

なつかしいオレンジ色

ちろちろと
溶けだして
 ....
   曇天の午後に
   無地のワイシャツが眩しくて
   コウモリ傘がひらく
   
   つかめない顔
   剥げたマーブルチョコになる
足首を辿って
くるぶしに座って休憩したら
かかとの頭が見えてきた

地図
それからブルーの手紙も
鍵色のドライフラワーも
あの岩砂漠で
すべての証を
かかとに集めて
炎で燃 ....
つぶやく君の言葉
両手で すくって
ひとつひとつに付箋をつけてゆく

数字も混じっているね

拾って大切にとっておきたいけれども
写真には収めきれない すべて

汗がひざの裏をつたう ....
頭の丸みと髪の流れに沿って
手の平を浮かべる
カメラは遠くで蝉のごとく鳴り続け
レンズは割れんばかりに照らす

足を水桶へひたす
過去にも存在した気のする
記憶をリピートさせるよ ....
からみつくモップと
モップにまとわりつく繊維
群れの腕力
めぐる螺旋 もさり
ロッカーに寄りかかる背中を起こし

居残りモップの羅列
一列に廊下で ふさり 足を投げだして
月の孤独から ....
風鈴を木にくくり付け
鳴るのを待ちながら
昨日を振りかえる
TVをつっけぱなし
パジャマで
膝をかかえている


今日をみわたす
パンツがすこしくらいみえても
ひらひらのスカートが ....
   
    ちらつきながら水平に下り
    疲労の渦を抱いて
    硝子瓶の粒輪が昇る 
    ミネラルの刺激
    風鈴でうすまる
    ソーダ水



    ....
さざなみは 群れをなし
幾人かは 手をつないでおります

光が噴水を照らし

さざなみは一気に羽ばたき

けれども
いくつかの水泡は遅れて真珠の旗を振り
あの辺りでは
協力して大き ....
ゆら

ゆら 男が現れ くしゃみする
丸くなる背中 男 ひとり
ゆら ネクタイが 飛ぶ
男 引き上げられる 皮靴

会社へ 行きたくないと
取り払う 背広 ゆら 名刺
雲雀の羽 離れ ....
[水道管は、壊れています。前の駅を発車しました。]
 

水圧で 蛇口が外れそうになってるじゃないか!
こりゃいかん、いかんぞっ


「垂直に、屋上より、103号室まで
特急 ミズカモ ....
ぞうきんは古いのを
うんと搾れば
ぽろりとイヤリングがこぼれ

枯草の下で温泉につかっている土を
にぎりしめれば
ゆでたまごが硫黄の赤ん坊を抱えてでてきた

しとしと溢れる露を
石に ....
食卓レモンのかなしみは
食卓ってなんだ?と
となりのワサビに聞かれたり
きいろの表面に こまかい凹凸
みどりのふたが 大きすぎても
レモンになろうと 
もがいているようで
かなし ....
:うっかりおとした粗塩 
:お砂糖小さじ一杯
:醤油大さじ三杯
:みりんキャップ一杯

それぞれ玄関にならべて一晩ねかせます

羽虫やアリが運びます そして よくわからない虫も
お ....
うぐいすあんこの芝生には
昨日あそんだプラスチックが点々と
とりどりの花を咲かせ
雲の金糸から こぼれる朝露の
グレープフルーツっぽさよ
ときおり うなずく
うっすら目をあけて
アリでも ながめているのか
ここからは遠い
灰色の眼鏡には まぶしすぎる
桜の羽毛
さわっても怒りもせず
ときおりうなずく
貝のようなオ ....
きこえる
おはやし
耳もとで
雲に
跳ね返って
と〜ん とん

君の歌う
盆踊りのまねごとの歌が
なつかしくてなつかしくて
は〜よい よい

のこったしこりは
お ....
ポケットのなか
ちゃぽん ぽ ぷぃ
泉が ひとつ
水 さかな 跳ねる

クリスタルの音符が
りるん きん きりん
歩くたびに 響く

泉のなか
 ....
こぽこぽこぼれる 透明なグラスに
わたしが点滅するというのは
こういうとき なのだろうか
あふれる濃縮還元ジュースは
せつなくて

地下鉄の降り口をまちがえた
まちがったとわかっても
 ....
14:34発

皐月のシャツ着た
ゆふいんの森5号
水平線を描く
電線を
斜め下から
追ってゆく
風景も
ゆったりと
融けて
車窓の後ろへと
帯びてゆく

電車の中は
か ....
輪郭の街が
徐々に織りをなし
時計はだらりと腕をさげ
ほぅい ほぅい と歌う
海にでると
肌がちりちりと
焼ける心地よさが
足跡にたまって
潮に吹かれた
8mmフィルムが
からくり ....
干し竿に捉まったやかんが
風をすいこんで
ふるりゆれ

蓋はいつの頃にも
なかったようす

雲が影って 
うつむき
口をぶらぶらしているやかんには
少し水が入っていて
のぞく顔を ....
ほ がでた

ぞろり 列をなし
あまりの眩しさに
皆 皮膚を震わせた

いくつかの球がころがり
海が無気力な日がやってくると
僅かなひとときを選び

ほ がさいた

玄関か ....
王麗の木箱から
はみでた毛糸は
そろりと巻くか 
するりと着てしまうには
あまりにも遠く
フランソワの無邪気に
毛が纏わり
駆けてく山羊の
背にもう一度
ふれようと
毛糸に手を通す ....
霜天さんの湾鶴さんおすすめリスト(33)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
プラットホーム- 湾鶴自由詩605-3-10
- 湾鶴自由詩705-1-20
掃除機- 湾鶴自由詩404-12-7
スウィム- 湾鶴自由詩6*04-11-4
ウエディング- 湾鶴自由詩904-10-26
処分- 湾鶴自由詩604-10-5
世界(炎)- 湾鶴自由詩904-10-1
- 湾鶴自由詩404-9-4
かかと- 湾鶴自由詩504-8-18
光声- 湾鶴自由詩904-8-16
記憶度- 湾鶴自由詩804-8-9
生モップ- 湾鶴自由詩304-7-31
3日分の風- 湾鶴自由詩504-7-19
清涼- 湾鶴自由詩10*04-7-7
風日の深緑- 湾鶴自由詩604-7-2
ゆら- 湾鶴自由詩6*04-6-29
水道環- 湾鶴自由詩8*04-6-16
抽出- 湾鶴自由詩1104-6-10
食卓レモン- 湾鶴自由詩19*04-6-6
行列の作り方- 湾鶴自由詩1004-5-30
日の出- 湾鶴自由詩8*04-5-28
彼女へ- 湾鶴自由詩504-5-24
恋の回想- 湾鶴未詩・独白6*04-5-15
水魚をもらった日- 湾鶴自由詩304-5-2
点滅- 湾鶴自由詩11*04-4-30
14:34発- 湾鶴自由詩704-4-28
潮風- 湾鶴自由詩804-4-23
やかん- 湾鶴自由詩904-4-14
夏の日- 湾鶴自由詩704-4-7
フランソワの空- 湾鶴自由詩1004-4-2

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