発火したディスプレイに吸い込まれて
ネットワークの窓にべっとり顔を貼り付けたまま
君は死んでしまったよ
指先に桃色の肉が覗け骨の音がカチカチ鳴るまで
キーボードを叩き続けて
疲れた目玉を ....
原始すら耳を澄まし彼の声を
聞き入る星の草原
包み込むその中には
われらが赤子
未だ潰えぬ断絶の子供
安定へと至る化学反応を
世界の歩みとするならば
われらが子等は
世界の壁に ....
真昼の夢
ゆっくりと
落ちていく
陽気な空
あざとく笑う
嫌味だけを込め
あああああ
書き溜めた黒い文字
吐いてみたら
白紙に戻っていく
け れ ....
服を脱ぐと
地獄絵図の中の悪人みたいな身体
わたしは
ずっといい人間だと思ってきたけれど
強くなろうとしているうちに
身体はすっかり老人になってしまった
いつ死んだって
いいとは言え ....
雪が解ける、
肌が見える。
冷たかった?
日は浴びた?
根は夜明け、
茎が日の出、
葉の青空に、
花が開いた。
冬も待たず、
空想の中の、
野原描いて、
春を楽しむ。
さようなら、
さようなら、
まぶたにそそぐ陽だまり
いつか見た夢
頬に添うあなたの手
どちらに進めばよいですか
なんて
もう聞きません
ただひたすら
あなたのいない方へ
....
空想と現実の区別がつかなくなりそうな木曜日
迷い込んだ路地裏で見つけた破れかけのポスター
主役らしき俳優の鼻のあたりがなんとなく僕と似ていた
退屈に慣れてしまうのが嫌で
だけどやりたい事も ....
駄々をこねて欲しい欲しいといえば
泣いてわめいて地団太踏めば
気付いてくれるのかもしれない
仕方ないねと苦笑の一つでももらしながら
与えてくれるのかもしれない
そうするには
大人に ....
君と二人で歌いたいのです
肺から喉を通って綺麗な声を君に届けたいのです
君と二人で踊りたいのです
君の腰に手を添えて軽やかな足取りで君を誘いたいのです
何を言ってるのか分からない英語は速すぎて ....
僕らが愛を語れるのは
僕らが愛を知らないからだ。
僕らが誰かを愛せるのは
僕らが愛について考えないでいれるからだ。
愛は
証明できる欺瞞 99%
証明できない純真 1%
....
やさしそうな人が人を殺したと
ニュースの中で取り上げられていた
何故やさしそうな人が人を殺したのか
顔を隠した人達はそろって口にしていた
だけどやさしそうな人は
やさしい人とは少し違 ....
僕が糸を付けて操っている死体を見て
君は笑った
物言わぬ人形を我が物顔で支配する僕を見て
君は滑稽だと笑った
君が僕の腕にもたれて
裸のまま朝を迎えていた頃
その裏側で現実は
僕が思 ....
貴方が私を嫌っても
私は貴方が一番好きよ
貴方が私を忘れても
私の中は貴方だらけよ
でも
貴方が私を愛するのなら
私は夢の中に消えるわ
ね、悪い女でしょ?
普段は殆ど
目もくれない
携帯電話
(というか俺は基本的にこの機械を好かんのだ)
の中の
繋がるか
繋がらないか
今は
分からないほどに
古びた電話帳に
刻まれ ....
思い出が消せない
あの時は確かに
愛していたから
トラウマよ眠れ
ただ一度だけ眠れ
カットグラスの
ように
脆い僕の心が
壊れてしまわない
ように
トラウマよ眠れ
....
死は 私のもの
死は あなたのもの
死は 何もなく
死は すべて
死は そのうちに
死は 今すぐに
死は 高くなく
死は 低くなく
死は そこにある
....
センリツのように
かけぬける寒さ
終わらない
雨のスフォルツァンド
音の波は とぎれず
不自然な夢