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空を鼓のように張り
鳥は屋根を踏み鳴らす
糖蜜の文字
光の名前


爪と半球
蛇行と水源
凍った川をすぎる雨
降る無音 降る無音


午後の光がゆっくり話す ....
降る花 来る花
激しく重なる陽のなかを
昇る道 去る花
むらさきのうた


たどたどしい笑みの端から
午後越える午後 こがねに曲がり
冷たさよりも重く在りながら ....
道を焼き我を焼く笑み水たまり



つながりよ皮一枚の旋律よ



空ばかり人のかたちに閉じこめる



人が消え人のうただけ永らえる



未明に ....
虹の渦がひとつ
遠くと近く
ふたつの雨を横切った
誰もいない道の終わりに


とめどないものがとまるとき
夜の鴉が一羽増すとき
心は天地の境をひらき
冬のはじ ....
昇る午後の軌跡には
川のかけらが硬くかがやく
何かが水に降りては飛び去り
音や光を底に残す


冬を作り 夜を作り
誰もいない道を去る
朝の雨を見る
昼の ....
草の根元
ひとつかみの声
闇を分ける
指先の青


饐えた氷のにおいがする
ほころび 川岸
小さな小さな穴のむこうに
穴と同じ世界がまたたく


したた ....
光が花をまね
朝になる
一房一房が
波を追う



丘を昇る霧
向かい合う手
結晶


くちびるの色を
手鏡に塗り
歯は透る{ルビ雷=らい}
透る{ ....
草から分かれた空色に
虫は染まり 身じろぎもせず
夜明けの光の逆を見ている


曇りの上の曇りから
水の底の骸へと
緑はさらに緑に降りつむ


闇のなかに闇 ....
低い流れに目を泳がせて
わずかな光を見わたしながら
溺れぬように 眠らぬように
せめて行方を見られるように


屋根づたいに行き 海を巡る
別れ 別れ
別ればかりが ....
閉ざされた石倉の目に咲いた花あらゆる腔が熱を吹く日に




押すと消え押すと現わる世を胸に見知らぬひとの名を呼びし闇




何もない心がひとりうたうのは ....
氷の角度の緩いほうから
あけるつもりもなくあけた扉から
かわいた風が入りこみ
指のふくらみのはざまに熱い


奏でること
月から目をそらさずに
奏でること
奏でつ ....
まなざしの前後にひとつ小舟きて降りそそぐものを受けとめて居り




湿り気が胸の地層を掘り起こす丘を揺さぶる雷竜の夜




冬と川互いを離れそこに在 ....
水の上の火
空の姿か
底の姿かわからぬまま
ひとり ほどける


風 息 原へ
去るを見る
砕けるを見る
散るを見る


傘をたたむ
遅い夜の色
ひとつやわ ....
けだものの背があり
けだものの背がある
やわらかく
灰を向く



鏡の内外
笛と白と波
銀は常に銀をゆく
金と緑のなかをゆく


芯のふたつある蝋燭
冥王 ....
まだらに重いまぶたの道
雨の折り目
額のしずく
まぶたの奥を巡る音


まばたきのたび
出ようとするもの
入ろうとするものが
宙に光の柱をつくる


ひとつ ....
光のうわずみ
草の行方を呑み干して
夜の鳥が鳴く
ここに居たい
ここに居たくない


願いと砂と滴の器
はばたきの影 眠りと頂
どこへゆくどこへゆく
美しさ ....
うすめられ 重い
緑の水
咽の狭さ
滴の擦る音


昼の天体
気づかれぬ祭
諌める仕草に揺れる
河口が海へ捧げる花


けむり ざわめき
あふれ出る影
 ....
橋をくぐる橋の向こうに
ひとつおきに壊れた灯があり
ひとつおきに鳥の背を射る


青のなかの金
金のなかの青
朝に昼に 夢をめくり
めくりめくり 剥がれ落ちる

 ....
火に話しかけて
(夜の原のうつせみ)
応えはなく
空は硬く鳴る


花が降りてきては飛び去る
鳥は川を下る
無言がかがやき
鳥のあとを追う


花の楽器 ....
髪を切る音
霧に落ちる道
羽と火の音
氷の船


高く奇妙な階段の家
ある日消えたあとの空地を
ひとつふたつすぎてゆく声
影のなかをすぎる影


海に沈みか ....
水を巡るたび
水は遠くなる
粉と粒 途切れ途切れの
真昼の声


岩と鐘
傾きが集まる野
見つからない 草色の器
見つからない


わたし 電飾
惑い 召喚
 ....
ひかりたからか
からか からか
穂の息ひそめ
言の火ふらす


窓のふくらみ
煉瓦の道
こだまする影
屋根に立つ影


風のなか揺るがぬ星や星
足の指がつ ....
眠りかけた猫の横
雨も生もゆうるり過ぎる
階段にだけ残る水滴
たたずむものを映しつづける


明るさのなか
明るさを知らず
光をこぼす光を見つめ
からだの半分が泣 ....
闇のなかを 群れがすぎる
音は光り 見えなくなる
低い午後に
指ひとつ残る


二色の霧
陽の渦の橋
冷えた片目
手のひらに隠す


白い花の背
浴びては ....
銀が銀を囲む道
鍵が鍵をひらく道
迷子の文字
目の奥に目を描く銀


誰もすぎず
誰もすぎない
銀の鎧の内の道
やわらかな光の刺さる道


長く長く猫が鳴く
 ....
あたたかな骸
ころも脱ぎ去る
ひかり ひかり


拾うしぐさ
つぼみのように
水にふたつ


目と頬のはざまの歴史
ひとつの舌で掘り起こし
あなたは指の国境を消 ....
はね橋が分かれ
呼吸が分かれる
緑は
重くなる


雨 行方 雨
行方 雨
窓のかたちの光が吹いて
窓のかたちの空に重なる


着いたはずのしずくは離れ
 ....
夏嶋 真子さんの木立 悟さんおすすめリスト(57)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
イカロスの虹- 木立 悟自由詩409-10-12
指といとなみ- 木立 悟自由詩309-10-6
業夜焦塵- 木立 悟俳句309-10-3
ひとつ_さえずり- 木立 悟自由詩309-10-1
ふるのぼる- 木立 悟自由詩609-9-28
輪の波- 木立 悟自由詩509-9-20
遠い鈴- 木立 悟自由詩509-9-11
霧穂- 木立 悟自由詩809-9-1
ノート(46Y.8・17)- 木立 悟自由詩209-8-17
陰と振り子- 木立 悟短歌209-8-13
夜と風- 木立 悟自由詩409-8-12
獣たち- 木立 悟短歌409-8-7
すぎる水- 木立 悟自由詩809-8-5
息と色- 木立 悟自由詩109-7-26
まぶたから- 木立 悟自由詩309-7-24
冬虚- 木立 悟自由詩309-7-14
はずれ_ひかり- 木立 悟自由詩409-6-20
火_目_飛- 木立 悟自由詩509-6-17
影と手のひら- 木立 悟自由詩409-6-3
午穂- 木立 悟自由詩409-5-29
真上から- 木立 悟自由詩309-5-11
降り来る言葉_XLII- 木立 悟自由詩709-5-9
降り来る言葉_XLI- 木立 悟自由詩209-5-1
ふちどり- 木立 悟自由詩509-4-24
ひとつ_しずむ- 木立 悟自由詩409-4-3
水応- 木立 悟自由詩509-3-16
花離手- 木立 悟自由詩309-3-8

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