すべてのおすすめ
わからないから不安になるんだよね
好きなひとの心うちと
明日の空模様
開けてびっくりでは困るけど
あてにはならない春の天気予報を頼りに
ご機嫌いかがなんて訊ねてみる
わたしから ....
水面を見上げると
ちいさなおんなの子の顔
こちらの様子が気になってしかたないのか
大きくなったり小さくなったり
*
わたしだけの世界
酒屋さんの軒先に置かれた古い火鉢
....
君のこと愛しているよ
って
叫べるほどに誰かを愛したことあったのかな
*
おとこの子
男のひとを「きみ」って呼ぶ
私に似合わないのは判っているけど
敢えて、そう呼んで ....
雨が降る
黒い雨が降る
*
夢の島
誰が名づけたのだろう
ぐぐったところで明確な由来などでてきやしないこの島で
静かに眠り続ける一艘の船
東西冷戦の最中
高 ....
一念発起とがんばってみるのは
容易いけれど
がんばり続けることは
なぜか難しい
*
それって三日坊主
だよね
悔いてはみるのだけど
いつだって
他のひとの視線が気 ....
青空ってさ
手の届きそうもない遠くにあるから
青空と言うのかな
*
何ができるのか考えてみる
誰かが
とかじゃなくて
わたし自身でできることを考えてみる
*
....
まもなく幸せになれるでしょう
と言われても
不安感の先立つ今日この頃だから
それって、ほんとかなと首をひねってしまう
フィギュアスケートとかのスポーツ番組みてると
まもなくまもなくっ ....
横はいりなんかしてないのに
ちゃんと並べと咎められたことがある
トラウマになってしまったのか
また文句言われてしまうのではとオドオドしてみたり
私って気が小さいのかな
それからは ....
コツコツと先を急ぐ女のひと
両かかととも赤く腫れあがっていて何だか痛々しい
足に合わない靴だったのかな
駅前広場は折からの霙混じりで
軒際で立ち止まっては、いちいち傘を開くのも鬱陶しく ....
出かけようとして出かけられなかった朝に
ひとりの女性の顛末を知る
喩えようのない過去の行状
足跡の是非はともかくとして
不治の病に長らく臥していたとのこと
病棟の小窓に映す時代の移ろ ....
愛さえあればなんてね
でもそれってお金で買えそうな気もするよ
何もしないからと言いながら
私の背中に変なのを押し当ててくる
そんな安っぽいんじゃなくてさ
至高の愛
とか
無償 ....
はだかんぼうな大銀杏の木
それでも寒々しさは微塵にもなくて
なんだか凛々しい
思わずさわりたくなって
てのひらで逞しい幹にふれてみれば
生きているんだ
木なんだから動きもし ....
ここ数日来の寒波で凍てついた地下鉄の連絡通路に
場違いとも言えそうな親子連れの姿
乳母車を押し歩くお母さんの脇には小さなおんなの子
お母さんの手助けと押すのを手伝っているようにみえるけど
....
ひと昔もふた昔も前みたいに霜柱立ったり
ちょっとした水溜りに氷張ったりするわけじゃないけど
それでも今どきの朝って起きるの辛かったりする
とりあえずは出かける場所があって
帰ってこれる場所 ....
近頃どうよって悪友に尋ねられ
思わず恥骨の膨らみなんか押さえてしまう
去年は処女同然だったしね
あれって使わないと塞がっちゃうのかな
そんなことないのだろうけど
こころの窓ってやつは ....
幼いこどもが悪い言葉ほど直ぐに覚えてしまうように
ちょっと悪ぶってチャラい言葉なんか使ってみる
私に似合わないのはわかってはいるよ
でもね、今年のクリスマスも思い出となるよなサプライズはなか ....
ゾウさんの鼻先あたり
あるべきものが無いというか
腰の高さでぐるっとフェンスに囲われていた
ご丁寧にも幼い好奇心を遮るシートまでかぶせてある
わざわざペットを囲いのなかへ入れて
おし ....
今季一号の木枯らし吹き荒れた次の日の朝
あれだけ騒々しかったのが嘘みたいに静まり返っていて
近所の児童公園にはこれでもかってぐらい散り積もった落ち葉
これってプラタナスだよね
比べてみ ....
あり合わせの野菜と特売の豚ばら肉で作った野菜炒め
ちょっと辛めなのは彼の好みで
できたての熱々をふたりのお皿に取り分ける
彼はと言えば相変わらずのパソコンに熱中していて
彼のお皿にはお ....
何かしら対価を見出したので愛するんだと思う
男のひとなら性欲の捌け口だとか
下心で膨らんだ股間を隠し
君だけを愛しているなんて恥ずかしくないのかな
女のひとだとしたら
無性に巣篭もり ....
背のちっちゃな女の子
男好きのする笑顔が印象的で
逢う度に違う男の子と一緒だった
背のちっちゃな女の子
いつも彼氏の背中に隠れてた
風が吹けば彼氏の体を風避けに
雨が降れば彼氏の差した ....
うつろな視界の外側で小鳥の囀る気配
ひとしきり肩の上を行ったり来たり
動こうとせぬ私の様子をいぶかしく感じたのか
右の頬を軽く啄み樹海の奥へと飛び去った
時の感覚を失う
それがこんなにも ....
「じれったい!」と叫んでいた男の背中にすがりつこうとして
彼が必要としてたのは私じゃないことに気付く
う〜ん、淋しいかも
開けてはいけない扉を自らの意思で開けてしまったのだし
それが愛 ....
明日はきっと晴れるよね
そう願わずにはいられなくて
ふと手を休め振り返る
自由気ままに暮らしてきた日々
愚痴っぽくなってみたり
ときには人恋しいくせして無口になってみたり
....
やっぱ秋だものね
いつのまにか下腹のあたりに不吉な弛み
食べ過ぎた覚えないんだけど
運動不足ってこともありそうだし
いつのまにか
そう、いつのまにかなんだよね
いつのまにか ....
真っ直ぐな道は歩きづらい
かと言って迷路みたいでも困るのだけど
適度に曲がりくねっていて
ちょうど昔ながらの畦道のように
赤い帽子によだれかけしたお地蔵さんが祀られているとか
時には肥だめみ ....
「ばかものよ!」
なんて言い切れるなら良いのだけどね
「もしかして」
そんな枕ことばで思いの丈をごまかしたり
まるで何事も無かったかのように
飼いはじめたばかりの小鳥の世話を焼い ....
用を足すだけなんだけどね
うら寂しい公園の片隅にあるのは決まって便所ってやつで
おおむね和式の便器しかなくて
紙なんか無くて
げげげのお友だちなんかの手が暗闇からぬらりひょん
べ ....
手さえ握られたことないのに
あれは高校二年生の今頃だったか
「あの子ってやりまんらしいよ」
そんなあらぬ噂を言いふらされたことがある
誰かしら噂になっているなと感づいていたけど
まさ ....
弟と拾ってきた仔犬
団地では飼えないからと母にきつく言われ
泣く泣く拾った場所へ戻してきた次の日
くんくんと悲しそうな鳴き声忘れられなくて
自転車に乗り夢見ヶ崎まで
小高い丘の上には ....
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