冬の辞書には
牙が満ちている

燃えようとして
生きようと、
して

裏も表もなく
ただ、それゆえに
いたわりがたい
鋭さが
ある

つめたさに似た
熱量、として
 ....
去年竣工した豪奢なホテルはファサードからエントランスに到る壁、柱、床すべてがドイツ産のジュライエローの大理石で覆われている。様々な角度で切り取られたアンモナイトが磨かれた大理石の表面のいたる所にある。 .... 今夜は月が明るい

そう思って
眠れない午前二時

感謝します、そのような言葉に


流星が降った


あの星はもう、{ルビ宇宙=そら}の果てで燃え尽きただろうか


手を ....
優しさの前に立ったとき
どうしようもなく
人見知りをしてしまう
なかなか差し出せない手を
ぎゅっと握って
その手のひらは
汗だくになってしまう


嬉しさの前に立ったとき
どうしよ ....
 
木枯らしに吹かれて
落葉たちが駆けていきます
その先で
誰かが待ってるかのように
子供たちが
追いかけていきます

それは
生きるための
練習のようにも見え
あるいはいつか死 ....
くるくる剥いた林檎の皮が
包丁持つ手にぐるぐる巻きついて
気分はまるで蛇使い
蛇の色の鮮やかさに恍惚
とする自分にエクスタシー

赤い風船 くもり空に飛ばして
太陽みたいだね、って
指 ....
かたかたと
少し間延びした車輪の音で
汽車は走る


稲穂が揺れて
風と戯れ
小さな花は
恐らく名もなく


数え切れない
視界に捉えきれない金の波は
さわさわと陽光を受け
 ....
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