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今朝も電車の中で
僕はすし詰め
くたびれた背中のお米達に
すき間なく囲まれて
まぐろの気持が少しわかった

目を閉じると
あのきれいな木目の板へと
運ばれてゆくのを感じる

「 ....
ミルクが欲しい1歳は
男が欲しい21歳に
あっけなく捨て去られる

新しいゲームソフトが欲しい12歳が
プラダが欲しい32歳の
財布から金を抜き取る

夢が欲しい33歳は
安定が欲し ....
気がつけば
とても遠くまで来てしまっていて
見たこともない風景に囲まれて
わたしが
呆然と立ち尽くしているのを
わたしは
見つけた

怖くなって眼を閉じたら
見たこともない風景は
 ....
夜の浜辺で一人
寂しい叫びを{ルビ宇宙=そら}に放り投げる

震える声は
一枚の手紙となって、舞い上がり
静かな波の唸りの上を、舞い上がり
海の{ルビ面=も}の、
月の光の道の上を、舞い ....
プリンが食べたいの
入院している妻がそう言うので
会社の帰りにコンビニに寄って
プッチンプリンを買って面会に行った

病室の硬いベッドに二人並んで腰掛けて
プッチンプリンを食べながら
や ....
雪が
自由にしてくれると言うの
で歩き出すと

なみだが

サクサク落ち

みみやはながぼとぼと落ち

ゆびなどもぽろぽろぽろぽろ落ちて

振り返ると
うでもあしも全部
 ....
ちいさなときからいつも
あなたはいました

呼びかけたことも
あったように思います

部活をさぼって
学校の裏の給水塔から
校庭をみおろしていたときも

みんなが塾に行ってしまうの ....
おおきい かあさん おおきいな

ちいさい とうさん ちいさいな

ひるね ひるね らいおん ひるね

おしろのてっぺん こうじちゅう


+


さとうと えんぴつ けんかし ....
夏のあいだ

身を粉にして働いた




何も言ってはくれないが

役に立てていた

       はずだ





もうじき





    雪 ....
14歳の冬
生理が1ヶ月近く
止まらなかったことがあった
わたしは学校で倒れ
保健室に運ばれた
どうしたのと先生に
やさしく聞かれても
上手く話せない
自分でもわからない
母親に病院 ....
夜空に咲いた
大きな花は


季節を巡った花弁を
風に乗せて


花粉を撒き散らしながら


  とけて

    とけて



大地へ

降り注ぐ


 ....
a)

足りない
右の手


本は昨日から
ゆっくりと
閉じられた
まま


b)

たくさんの階段や
もっとたくさんの
階段
のぼる足音や
もっとのぼ ....
泣いているこどもは
湯気が立っていて
かわいい匂いがする

抱き締めて
頭に鼻をくっつけて
くんくん嗅ぐよ

産まれたてのときは
わたしの内臓の匂いがした

今も少し
する
 ....
夜更けに
タンタンとタイヤを鳴らし
鉄の階段を降りて
僕の自転車が
外へと出掛けて行きます
(ほんとうは僕の自転車ではない
 きみから借りたままのもの)

マウンテンバイクだから
 ....
あたしはね。
あたしは、本当は、こんなコト言いたくないんだよ。
本当は、もっと、綺麗なものを、綺麗な言葉を、言いたい。
だけど、綺麗なものが逃げていくんだろうか、
綺麗なものな ....
ねえ、知ってるかい。


ゆうううつ、

ゆうううつ、


「あんた、それ間違っとるよ」

いいや、
いいや、かあちゃん
ぼくは間違ってなんか、ない
間違ってなんか。
だっ ....
どううぶつえんの檻の前で親友は盤を取り出し
飛車角落ちで良い、と言う
親友の温かい手から飛車と角を受け取り
どううぶつの檻に投げる
どううぶつは隅でうずくまったまま見向きもしない
飛 ....
あまりに懇願されるので
試しに小指を与えてみた
男は急いで口に運び
コクリと飲み込むと
生あたたかい求愛がわたしに届く
唾液に光った男の喉をうっとりと通りぬける
わたしの小指

満たさ ....
「山茶花」

さざんか 咲かんか 坂んとこ
さざんが9本 (3×3=9)
さんざめく 花


「椿」

ツバキンツバーキン 
花やヨダレや大金 落とす


「虞美人草」

 ....
寝つけずに気がつけば
枕元に私の子供が立っていた
一度だけ会えた時あの子は手も足もバラバラの血まみれで
顔なんてもちろんわからなかったけれど
不思議とあの子だ、と感じた
嗚呼、女の子だったの ....
きもちをつたえようと
ことばをえらぶたび
むねのおくがずきずきいたんで
むねをかきむしるうち
かたいものがゆびにふれた
おもいきってひきぬいてみると
くすりゆびくらいの
てとらぽっと ....
うさぎはおおかみの上着を着て
おおかみの上着の上から
うさぎの上着を着て
うさぎの上着の上から
おおかみの上着を着て
ほっと一息ついて
コーヒーショップなんかで
おおかみの上着を脱いで
 ....
目が覚めると
右手がチョキになっていた
いったい僕は何と戦ったというのだろう
夜中、こんなものを振り回して
援軍の来ない小さいベッドの上で
指と指の間から
零れ落ちていくそれが青春だと
零れ落ちていくそれを左手ですくい
左手から零れ落ちたそれを右手でつかもうとする
もどかしさに胸をかき
からっぽであることにはたと気づく
ぬるい ....
ついに発見されたのですね
青空いっぱいの無色な孔雀の骨
嗚呼ただの伝説かと思っていたのに
雲雀の血のにじんだ五月の空の
気圏のいちばんの上層
きらびやかな氷窒素のあたりから
発見されたので ....
春の電撃作戦。開始。
街のいたるところで僕らは耳に手をあてる
どかん
それは小さな破裂
作戦が始まった合図だ、ほら
そしてまた、どかん
コンビニで働くあの娘、最近きれいになったね
と ....
満月の夜に 半ば無意識に泣いていると
思いのほか疲れる。 昨日の晩も、また。

うす暗い部屋になど居たくもなかったけれど
なにせ この部屋の電球はもう切れてしまったので
卑しくも眩し ....
さよなら国は
朝でも 夜でも
「さよなら」とあいさつします。


みんな みんな
笑顔で「さよなら」をかわします。


時には おじぎまで
時には なみだまで


ボクがいる ....
                       きゃらめる 7


  ことば

  1

とてもさむいあさはやく
よぶこえでめがさめた
もうふにくるまったまま
ずるずる
ゆかをは ....
あら、困ったわ
が口癖の君が困った様子なんて
今まで見たことがない
あら、困ったわ
なんて言いながらも
トントントンッとまな板の上で大根を切ったり
ザッピングをし続けた挙句の果ては ....
RTさんの自由詩おすすめリスト(71)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
すし詰め- 服部 剛自由詩11*05-2-28
滑らかに廻り続ける欲望の輪- 大覚アキ ...自由詩126*05-2-27
わたしの匂い- 大覚アキ ...自由詩10*05-2-3
満月に吠える、野良犬- 服部 剛自由詩15*05-1-25
プッチンプリン- 大覚アキ ...自由詩1105-1-14
初雪- 月山一天自由詩10*04-12-21
あっちにいるひと- 佐々宝砂自由詩204-12-21
ファザー・グース- たもつ自由詩15+*04-12-20
車輪人間- あとら自由詩5*04-12-10
子宮の大きさ- チアーヌ自由詩5104-11-15
花が降ってきた- あとら自由詩3*04-11-7
惜別- たもつ自由詩1404-10-19
かわいい匂い- チアーヌ自由詩7204-10-4
夜行サイクリスト- 大村 浩 ...自由詩20*04-9-29
fuck_you- ピッピ自由詩9*04-9-23
ゆうううつ- 望月 ゆ ...自由詩2*04-9-22
ゆうううつ- たもつ自由詩28*04-9-22
美しき日々- 石畑由紀 ...自由詩3204-8-12
花遊び- 千月 話 ...自由詩1*04-6-24
レクイエム- 石畑由紀 ...自由詩1104-6-18
きもち- アンテ自由詩1104-6-4
きぐるみ- サダアイ ...自由詩2804-5-15
戦っている- たもつ自由詩4504-5-11
青春- ワタナベ自由詩804-4-16
空の骨- まんぼう自由詩704-4-16
春の電撃作戦- たもつ自由詩2004-4-15
水辺の騒然- 田島オス ...自由詩4*04-4-8
さよなら国- 望月 ゆ ...自由詩24*04-4-1
きゃらめる_7- アンテ自由詩12*04-4-1
あら、困ったわ- たもつ自由詩5004-3-26

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