陽射し浴び 小春日和と 喜んで 日陰に残る 雪は冷たく
暖かな 空気と陽射し 喜んで カラフルな布 風と戯れ
きたぐにから やってきた
トラックに たくさん
つみあげられて
まっしろな ゆきが やってきた
だれも たのんでいないのに
こうさてんで ていしして
ゆきは はずかしそう ....
コンクリートの塔の下で
小さくなってしまった、緑色の光源が
わたしを照らし
浮かび上がった舞台で、わたしは遊泳をしていたが
過ぎ去る車のエンジン音が
わたしをわたしへと戻した
化粧する ....
真白な卵を
あたためて
ぐつりと
穴をあけたい
わたしの体は
やわらかいので
殻に
すきまなく
はまるでしょう
爪先まで
生成したら
やっと
あなたと
お話しでき ....
クラゲの心音がする
放課後
筆箱の中で
黒板消しが羽化するのを
慣れない手つきで私は
手伝ったのだった
ひっそりとした
カーテンの向こう
湿り気のある列車が
外 ....
まぶしい雨が
わたしのひたいに落ちて
ぽとん と
奏でた
それは総天然色の
はかりしれない次元の
やさしさ
おもっていることが
おもっているように
雨は降るのだろう
だとすれば ....
命の回転速度が速くなりすぎた夏
季節はわたしだけを残して行き過ぎ
熱を持て余した歯車は少し空回り気味で
もう いいんだよ って
誰かに肩を叩いてもらえるのを待っている
秋の入り口
雨の降る寂しい夜は
樹海に似た空気を宿している
車の黄色いヘッドライトが雨に溶け出して
道端の排水溝に流れていくさまに寒気を覚えながら
傘もささずに一人歩いていた
煙のように揺ら ....